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絶望について最後に言う
裁判所に行き着いた それでよかったのだろうか いや、そこに至る道しかなかった 勝訴か和解で終わることは明白だった でも原告の彼は、 それ以前にすでに絶望していたのである そして絶望は何によっても慰藉されない 人間への絶望は こうなっては本を読んでも音楽を聴いても 映画を観てもスポーツをしても仕事をしても 少しの慰めになるだけで それらは長々と語り 飾りも多く 本当の絶望を知るものではないと分かった いやいやながら主役にされ 前景に押し出され そこで彼の成功は貶められ 彼の涙は嗤われた 脇役たちはいつも気楽に背景で蠢く ほら被告人までが悠々と歩いている どんな有利な審判も 名ばかりで空しい 美はそんな審判に似ており 希望の膜もすぐに破れるか もとから破れている だけど美よ希望よ、永久に解決しないからこそ 永久に絶望しているからこそ 彼の夢に現れない夜はないのだよ
絶望について最後に言う ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 717.7
お気に入り数: 1
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ポイント数 : 0
作成日時 2022-02-09
コメント日時 2022-02-09
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文