嘘月は今日も憂いを帯びて、そう閻魔帳に書き残します
明日が訪れる易しさを縦に、先を信じる我侭に横に置いて
軽はずみな捨て石をフミツケル読唇術で紡いだ
『幽霊線上の少年、ハリボテに遺された、たましいを愛おしむ』
せせらぎわらう 地下水は星屑にできていてね
願いを込めた短冊がくすくすじゃれあうだけで
押し花に着古された 交換日記からはじまる
ちいさな月面を 涙袋から取り出して
そっと頭を撫でる 命が溢れていく
ここは偶像の在り処と出鱈目な、呪詛と祝福を
子午線で絡んだ 満天の星屑をそこに〆す
メトロノームはワルツを望んだか
アンダンテの香りを運ぶのに
夢を齎すものに幸いを授けるよう、安息を妨害する
団葉を望むような、閉塞感で 殺してやる
モノローグを吐露する
リバースした踏切たちを
モノクロームと吐瀉する
小間物と撒き散らした
ニュースペーパーに
(はきかける 空咳、そして溜息)
少し目頭を抑えてみれば
小さく溶け出したような
ぴちゃくちゃした たたきの
、水音 漏れている
雨樋の つらら、か
子犬みたいな光はほんのりと甘く、暗号のよう
囁きかけるボトルシップに
いつか見たマドレーヌ海溝は染まったままの
海岸線をふたりで歩くような黄昏
エンドロール。悲鳴にも似た一旦の浮遊感にどぅと浸り
寄せては返す漣に紛れ、悪戯するように
静寂で狂ったガラクタの調律が永遠に消えない
波音を授けてあげる。
アサヒの沃ぐ窓辺から昔話の逸話へ
王子様も人魚姫もない、いまや孤島の剣
やっぱりわたしたちを塡めていった、モノガタリの一切
『クジラ眼と幼女、記憶の片隅から、飛行船で地上を慈しむ』
疲労の濃い顔に無精ひげがふうふう云う。
息せき切って徒労に終わる、少し様になるのが癪に障るが、
満足げに笑んだ。そのうち華燭の圀に寝転ぶ。それまで
楽園を夢想するといい ただ星に願いをかけるような
作品データ
コメント数 : 4
P V 数 : 1198.8
お気に入り数: 0
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ポイント数 : 4
作成日時 2022-02-02
コメント日時 2022-02-08
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
叙情性 | 2 | 2 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 2 | 2 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 4 | 4 |
| 平均値 | 中央値 |
叙情性 | 2 | 2 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 2 | 2 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 4 | 4 |
閲覧指数:1198.8
2024/11/21 23時40分39秒現在
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自分のなかで読んでヒットしたのか、何も残らなかったのか、微妙な印象です。正直、わからなかったとコメントするのも微妙に違う気がしております。ただ、なんとなく私が読み解くこの作品から滲んでるコンセプト、好感が持てます。
0疲労の濃い顔に無精ひげがふうふう云う。 ぼくも疲労していて無精ひげです。
0深いこと思わず なにかひっかかっていただける。その出会いが一番に有難いことです。 言いたいことが伝えたいものに繋がるから書かされる必然でありますが、私はそれは重要では無いと考えておりますので。好き勝手に読んでください。興味持って頂き またお読み下さりありがとうございます。
0お疲れ様でございます…… (コメント及びお読みいただきありがとうございます!)
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