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納
異教徒の女から、 火葬場の右手のちいさな汗だまりは 汗の滴はつっと、 散って わたしの左目にはいったとき、 目から 骨の各部のあじを薄く云う。 わたしは あのひとの笑みをうかべて、 むぞうさに 数日まえに足のうらにはられた ひふのなかの瞳たちと、 ち、ち、 ちち、ち、 ち、ちちちち、と。 タールをぬる ふたつの蝶のなまぐさく、 下駄箱の蛇のように恥じた リチウムイオンで、 いつも白い肌をおおうハツカネズミ は頭のなか いっぱいに拡がり、 すこし傾ける と産まれてすぐの 雨に濡れない手をすりつぶし、 ほんの 煎餅のように小指を噛み。 運動靴のなかに 雨に手掴みにして、胸のなか にできていたものを、 踏みつぶしてしまった。 生身のそしきだったものをぱりぱり と割り、 そこに 入れた。
納 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1204.1
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2022-02-02
コメント日時 2022-02-23
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
こういう書き方が得意ではないのかなっという印象でした。
1お読みくださりありがとうございます。 こういう文体は、一般には評価されないのかもしれません。
0異教徒の女というフレーズがとても刺激的で、最後まで惹きつけられるのですが、最終連まで「何か」の仄めかしで終わっているのが残念に思うのです。この謎めいているが大いに想像力を掻き立てる詩。最後ぐらいは具体的にイメージ出来る言葉を持ってきても良かったかな、と思います。
1一連目以外はよかった。これは自戒も込めていうけれども、我々おぢさん達は選語のセンスを書いている時に必ず疑ったほうがいいように思う。ただ、我々おぢさん達は韻律が概ね良く書ける。2連目以後のうねりはいい。
2お読みくださりありがとうございます。 拙作は2017年12月1日に文学極道に投稿するために書いたものです。私の作品にしてはめずらしく優良をいただきました。 当時、いかいかさんの影響があり、このような私なりの作風となっています。 内容は、火葬場での思いを書いたものです。詩の最後の部分は骨壺に納める様子です。
0お読みくださりありがとうございます。 >我々おぢさん達は 私はいつのまにか、「我々おぢさん達」に加わっていたようです。がちょ~ん。
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