サトウキビ畑や芋畑に囲まれた集落の
灯が消える、ぽつりぽつりと
ピックアップ・トラックの男はひとり
鎧戸を下ろした商店の軒下で血痰を吐く
頬には雨粒が伝い
犬の遠吠えを染み込ませた人影は、四方八方に延びて銀合歓の茂みへと消えてゆく
母は狂死
継父は蒸発
姉は縊死
木造平屋の呪われし家はとうの昔に焼けて跡形もなかった
『バイアグラ 個人輸入可』
『クレジットカード 現金化』
電柱に貼られた二つのチラシは音もなく色褪せて、
草むらでしわくちゃに丸まっているエロ本の広告が、生殖と蓄財を勧めてくる
男はポケットにあったチーズを野良猫にやり
村道の路肩に停めた盗難車に乗り込んだ
そして降り頻る雨の青白いトンネルをくぐり抜け
毒々しい看板が乱立するモーテル街で煙草を吸い、激しく咳き込んだ
女を買う勇気なんて無いから
ひとりベッドに寝そべって
男は天井のシャンデリアを見つめながら
”俺は出生主義者でも反出生主義者でもないが
俺が幼い頃風呂場で目撃した、母の股ぐらから流れた血は
はたして今日俺が吐いた血ほどの価値はあっただろうか?”と
こんがらがった頭で考えているうちに寝落ちしてしまった
作品データ
コメント数 : 1
P V 数 : 938.3
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作成日時 2022-01-22
コメント日時 2022-01-22
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
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閲覧指数:938.3
2024/11/21 23時01分30秒現在
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この作品はおそらく小説ではないので、神視点と一人称が混ざり合って雑に思えるという感想は当たらないかもしれないが、散文的に書いた後に適当に改行して改行詩にされたような感しかなく、過去作にあった丁寧さが消えたようで、手抜きの習作にしか読めず、何の良さも見出せない。すみません。
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