黒雲はアッと言う間に
ぐいぐいぐいぐい育ち行き
先刻までの青いお空を
覆い尽くして半殺しにしました
しんしんと静寂の後の
小雨雨大雨豪雨
直ぐ様雷様鋭い刃で
お空をサックリ
切り裂きジャック
程無くのメリメリ爆音
隣に座って居る幼い娘は
目を覆い泣きはらすコワイよと
でも何故か時折
その黄色い小さな掌の
指と指の間から
澄んだ目ん玉を覗かせるのよ
木立の中
雨避けする孤鳥の黄色い巣から
怪鳥音だけがツーピーツーピー
台所に立つ妻は半笑いの福笑い顔で
此方をチラチラと見
舌をチロチロと踊り出させながら
蛇の如き肢体をくねらせる
娘よお歌を歌ってあげましょう
よく聴いて眠れよく聴いて眠れ
夜も昼も朝も混じって溶けて
時間と空間が珈琲牛乳みたい
飲め飲め飲め
時間と空間を飲み込んで
全て裏返してしまえ
そしてそろそろ
さして大きくも無く小さくも無い
近くの河が
ゴーと唸り出す
絞り出される濁流
作品データ
コメント数 : 1
P V 数 : 1098.9
お気に入り数: 2
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ポイント数 : 2
作成日時 2021-11-08
コメント日時 2021-11-09
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 1 | 1 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 2 | 2 |
| 平均値 | 中央値 |
叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 1 | 1 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 2 | 2 |
閲覧指数:1098.9
2024/11/21 23時17分29秒現在
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自宅近くの木曽川、大雨降る度、ゴーと鳴り、とてつも無く不安に成る毎に、おまじないの様に唱えていた子供の頃の友達の言葉に少し色を付けて描きました。ご感想感謝します。ありがとうございます。
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