社会狂争が間違っているのだと、
音を挙げる兎の戯言は、
その報いのない生活の苦労の涙と共に、
無からしめる様に兎の夢の片隅へと、
忘れ去られていった、
それは成兎社会に対する兎の恐怖と、
心の萎縮の叫びだった、
そんな誰もが手を差し伸べる事のない、
兎の生を捨てきれない兎には、
身を焦がす様な思いの残る未来は、
永劫に来なかった。
兎は道を違えたその兎の死を、
見ている事の繰り返しには、
もはや、何も感じてはいなかった。
それは何一つ根拠のない名声に対しての、
怠惰な憧れであったのだから、
兎の静寂とは誰にも裏切ることのない、
安らぐ時の為の心の争いの末に、
苦しみの中を生き抜けようと足掻いて、
弱い心すらも欺きの技術と成り果てる様な、
哀しみすらも存在しない世界を、
兎は今の世を只、正直に、
生きて来たという清貧の自負なのに、
後悔が行き先を間違えたのは、
いつでも兎を呼んでいた筈の善良な声を、
聞こえないふりをしていたからなのだと、
そういうものだと兎は私に告げていた。
嗚呼、こんな欲望の世界は、
本音の兎も嫌いなのだろうよ。
作品データ
コメント数 : 4
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作成日時 2021-11-03
コメント日時 2021-11-05
#現代詩
#縦書き
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2024/11/21 22時40分03秒現在
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男性的な気持を感じます。テリトリーや、外はでて闘うこと、見えない透明な人間の仕組みを、自分の性が女として関心するあれこれを、間隔がただでさえ不思議なものなのに。異なりの有る事に微弱なストレスや嫌いがあるのは当然だと思います。
0貴君の言われる事は、性別の本質的な部分ですから、初見でそう思うのも間違いではないと思いますし、納得出来ますが、私が描こうとした事は、財的補助の弱さを、安易な方法で補う事についての事です。特に名声欲や財についての事で、その始末の着け方や、方法論です。 貴君の言わんとしている事を、踏まえてからの問題とでも言って置きます。 昔の詩作ですし、少し詰めが甘いかも。笑
0兎は食べられるものの象徴なのであろうかと思いました。本音の兎と言うフレーズが印象的でした。
0貴君の言う通りです。そして、嘘の話しなのかもしれませんが、真しやかに世で囁かれる、寂しいと死んでしまうという逸話から、兎を選んでいます。 兎に角、臆病で弱い。弱いというイメージが私にとって、女、子供の様なので。 万引きや暴走行為等が、世の中に対する、自己顕示に見えまして。 私から見ると、笑ってしまうほど、とても小さな。小さな。笑
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