山にて膠着、やがて吹雪
何も見えずただカップラーメンの空き容器
石を触れば響く歌
雪の向こうの雲の向こうの
夜の向こうの星、光る
しおれかけの花が見る夢
空間が無数の三角形に分かれていく
それはぽろぽろと剥がれ落ちて
足元にカラフルな無数の破片、三角形
崩壊しかけの、穴ぼこ空間
太陽に住む男が
読んでいる本、彗星のような
詩が数編
男は読み終わると
それを投げ捨てて流れ星
宇宙に数編の詩、デブリ
どこかの空へと流れ
風が森のなかで歌う歌
病んだ土を癒す不協和音
虫が死んで、土が蘇る
毒の歌、風は清らかに
吹き抜けて、空
雪が降る、峰の
小さな洞穴のなかに骸
石を抱いて死んだ
骨の顔を
月の光のほんの少し差しこんで
照らす、そんな
静かな夜の物語
作品データ
コメント数 : 4
P V 数 : 1171.2
お気に入り数: 1
投票数 : 3
ポイント数 : 0
作成日時 2021-09-06
コメント日時 2021-09-23
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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閲覧指数:1171.2
2024/11/21 23時31分09秒現在
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端的で静寂で、輪郭がしっかりした、物事を追い詰めた、さびしげで、お上手な詩だと思いました。石を抱く、という気持ちはよくわかる気がします。
1コメントありがとうございます
0コメントありがとうございます。 石を抱く骸に共感する、というのは面白いですね。
0静かな宇宙の中の人間の詩。 太陽に住む男が 読んでいる本、彗星のような 詩が数編 男は読み終わると それを投げ捨てて流れ星 の部分、太陽は熱いからその男もきっと太陽みたいに熱くて詩を読んではポイポイしてるのでしょうか。 詩が流れ星になったらさぞかしキラキラするだろうな。
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