残響 - B-REVIEW
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ことば

ことばという幻想

純粋な疑問が織りなす美しさ。答えを探す途中に見た景色。

花骸

大人用おむつの中で

すごい

これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。



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残響    

太陽の臓は燃え尽きたから 部屋の暗がりで青の球体が萎んでいく 水の滴る音に耳を澄まして、 小さく息を漏らして 見つめている者は誰だろう ここには僕しかいないのに 眩暈が窓を割って散らばる破片  どれかが どれかが そして、雨後に佇む影。崩れた 凝集度を意識する頭の上で 電線たちが交差する 他人は一繋ぎにしか映らない双眼 君のことを考えても井戸へと落ちていく 伸ばした手のひらにかすった血液 真っ暗な穴に懐中電灯を照らしたら 見上げる歪んだ顔の僕と目が合った 炭酸の抜けたジンジャーエール 口に含むと舌に甘味が泥濘んだ ここで朽ちていくのだ一生僕はこうやって 函のなか緩慢な自殺 外界で風に揺れる電線 どこまでも伸びていく君の空路を夢想する 行けよ、僕を捨てていけ  ぽつり、と水滴が頬に落ちる音 空には天井。 ここはもう終わりだ 気がつけば洗濯して薄くなった ジーンズの青が水色に変わっている 公園の砂場に掘った穴めがけて 子供がバケツの水を注ぐ 楽しそうな声とともに海が満ちていく つられて笑った僕の胸に眠るかなしみは 僕の井戸だけに響く


残響 ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 3
P V 数 : 1079.0
お気に入り数: 1
投票数   : 2
ポイント数 : 1

作成日時 2021-09-01
コメント日時 2021-09-21
#現代詩
項目全期間(2025/04/04現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
可読性00
エンタメ00
技巧00
音韻00
構成11
総合ポイント11
 平均値  中央値 
叙情性00
前衛性00
可読性00
 エンタメ00
技巧00
音韻00
構成11
総合11
閲覧指数:1079.0
2025/04/04 08時49分14秒現在
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    作品に書かれた推薦文

残響 コメントセクション

コメント数(3)
ネン
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(2021-09-02)

初めまして。 風景描写が続く中、わりとはっきりと「君」という他者を 意識しているのが印象的でした。 自分の世界に他人の入る余地が無い、 というのは窮屈だからだろうなと思ってしまって、 それだけで読むと人間的に安心感があります。

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(2021-09-21)

凄く好きな詩です。書き出しは特に。 五感が研ぎ澄まされるような気がします。全体に緊張感があって、しかし硬すぎない自然な独白の印象を持ちました。 他の詩も読みたいです。できたら、「君」について語った詩を。

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湖湖
湖湖
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(2021-09-21)

うっまい!失意の中に感傷の美が残っていて、とても詩的ですね。落胆に夕暮れが重なっているうちは人は浮き上がっていない、そうじゃなきゃ価値ある真実が無くなってしまう、そんな風に思っています。旅をしていて、誰も知り合いもしゃべる人もいなく、風物にも見るところが無い僻地を長時間いたりすると、真空状態の狂気が魔が差す時があるのですが、そういうふうになってはいけないのだ、と感じるものです。気を付けてくださいね。あなたはその手前で佇んでいて人らしい綺麗な詩をかけますね。

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投稿作品数: 1