チョコレートが嫌いになった
食べすぎてしまったからだ
虫歯予備群が出来るほどに食べてしまい
数キロほど太ってしまった
これが毎年のことで
いつしかチョコレートそのものを
自分の周りから避けるようになった
今年の冬
初めて本命の子からチョコレートを貰った
その子は本当にかわいくて
性格はちょっぴり癖があるけど面白くて
僕も彼女のことが好きだった
だが彼女はチョコレートを渡した
僕はチョコレートが嫌いだ
ほんの些細なことかもしれないが
「嫌い」と公言しているものを渡すなんて
一瞬の傲慢が抱えきれなくなり
そのチョコレートを捨ててしまった
僕の行動を知った彼女は号泣した
顔面蒼白でこちらに迫ってきた
確かに僕が悪い
僕は悪い子かもしれない
だが嫌と言っているものを渡す方も悪いじゃんか
心のナイフをむき出しにする彼女を
サッと交わすように閉じ込めてしまった
もう彼女と付き合う気なんて微塵もなかった
彼女とのいざこざを知った教師は
僕のことをこっぴどく怒鳴り散らした
人生で初めて殴られた
ささやかな拘りがこんな結末を招くとは
出血した唇が心と身体でシンクロした
愛なんてもういいや
彼女をまた傷つけようと決めた瞬間だった
作品データ
コメント数 : 2
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作成日時 2021-08-18
コメント日時 2021-08-21
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/23現在) | 投稿後10日間 |
叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 1 | 1 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 2 | 2 |
| 平均値 | 中央値 |
叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 1 | 1 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 2 | 2 |
閲覧指数:1134.5
2024/11/23 18時44分20秒現在
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学生なんですね。本命のかわいい子なら嫌いなチョコレートでも受け取りますね。今の自分だったら。でも思春期だと複雑なんですね。小学生の時に恥ずかしくてチョコレートを受け取れなかったことがあります。愛なんて・・・悪い子のようで妙に大人っぽく感じます。
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