共犯者 - B-REVIEW
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ことば

ことばという幻想

純粋な疑問が織りなす美しさ。答えを探す途中に見た景色。

花骸

大人用おむつの中で

すごい

これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。



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共犯者    

いつしか、高く弑逆されていた、低空を甘噛みするため集う、天空に属する雪虫と、失地を回復し合う、折り目をつたう号令、またあらたな現実のはじまり、欺瞞を内分するたび獲得する、神経節をうしなう先天性の尖点、換羽期にほだされた大と小とのセンテンスの一回性を、十の夜へと分割する、塒に「とや」とルビを振り、線としての境界面、肺ほうを摘出されたエルムノンヴィルの、明と暗の接点 t, へと代入する、閉塞する熱を理想とするなら S, の発音、発振することのなかった子音の、体温とともにふかく雪に属している、晴れの値を求めよ、結婚飛行におとされた、火におどされる、負の整数、光の断面積、途中の計算式は明記すること、ただし、 B 級映画の冒頭に、内角の総和はいつまでも、三人称だった花とする、等しく S, をコマ落ちさせていた、黙字たちの一斉の蜂起、睡蓮をながめる藤は t, に囲まれて、小蔭と日向の子午線を、行き来しながら、 S, を描く、塒をながめる藤を取り囲むのは睡蓮の、根をひとつにするふたつの宿存、しとどに濡れる正午の正気は、不濡性の、蝋の産毛へゆっくりと近づきながら、稠密する、後天的にあざやかな、ひだり、ひだり、の偏光を、受け入れていた、四季に代わる公式が色彩へと拘束されてゆく嘘の装飾、不当な、おびただしい過程の確かさを、皮膚のあやへと解いてゆく、因数分解、こそばゆさ、ゆさ、に補助線をひいてみれば、またあたらしい、つめたくもない雪がまた、設問に誤りがあるのなら、不確かな、差別のような動機でさえも次の秋まで隠しおおせる、だから、正答はしらないほうがいい、という犯罪の要件を、人が構成するように、ひろがりはじめた水の根に、 She, の前傾を教唆する、嶌(しま)に仕舞われ、蔦う姉妹の抽水性、チャプチャプ、音をたて遊んでいた、鳥たちの鹵獲に鳴声を、疎水性の Sea, と、しかられる She, とのあいだに補助線をひいてゆき、あらわにされた、ゆき、まだつめたくもない he, の要件を、"かれら"と読むことに、設問の意図があるのなら、誤謬のふえんの割りきれなさで、正答は誤りである、ということの、 "かれら" を he, で割ってゆく、行為を "Sosuu" と呼ぶといい、革命から独立していた等式の、きめごとからさえ独立していた、理想ごと、現実とよんでいた、求められない強調を陽の面積に託す輪郭、棺が人に属する、数式と、天窓を欠く he, の傾きは肯定されていた、半影に仮名をふる、 Shea, はじめから、ひらかれていた、ト書きのような日々の人々と、産毛の脆さと、旧い庭と。


共犯者 ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 3
P V 数 : 1363.0
お気に入り数: 2
投票数   : 1
ポイント数 : 0

作成日時 2021-08-08
コメント日時 2021-08-16
#現代詩
項目全期間(2025/04/13現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
可読性00
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技巧00
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叙情性00
前衛性00
可読性00
 エンタメ00
技巧00
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構成00
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閲覧指数:1363.0
2025/04/13 18時39分50秒現在
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共犯者 コメントセクション

コメント数(3)
鷹枕可
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(2021-08-08)

最後まで失速することもなく、張詰めた文体に鏤められた理数学、英語の綺羅。現代詩の先鋭に触れた心地が致しました。

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エルク
鷹枕可さんへ
(2021-08-08)

鷹枕可さん、コメントありがとうございます。 嬉しいお言葉の数々で恐縮しています。 ありがとうございます。

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エルク
さんへ
(2021-08-16)

yamabitoさん、お読みいただきありがとうございます。 単純に理由はこういった書き方が好きではなかったからです。複雑にすると読む人をどんどん選んでしまうし、自分自身で「何かすごいもの」を書いている気にもなってしまうから、というとても傲慢な考えですね。お互い、傑作だと自分自身で呼べるようなものを書き続けられたらいいですね。

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