「ねえ、ルビー」
「ねえ、**(ぼくの、素敵な恋人)の髪って、凄くきれい」
砂漠のバラみたいに清純な茶色で、
千夜一夜のお姫様みたいにしなやかな髪。
「ねえ、ラピスラズリ」
砂金がこぼれ落ちる瀧みたいに、
その髪が
ぼくの指の間を、受容する。
「ねえ、グレンドン」
砂漠に咲くポインセチアを、そっと摘むみたいに、
その髪が
ぼくの指から指に、蛇みたくからまる。
「ねえ、オパール」
砂岩を流すフォガラみたいに、
その髪が
ぼくの指を、摩訶不思議へと誘う。
「ねえ、アメシスト」
砂丘の大盗賊のお話みたいに、
その髪の
ティアラに透き通る水晶を見て、夜を占う。
「ねえ、**(ぼくの、素敵な恋人)の物語は……」
「ダイアモンド」
その髪に浮かんで、そっと、その箱の鍵を閉める。
輝いている、ぼくの素敵な宝石たち。透明に、半透明に、極彩色に、群青色に、虹色に、そして、茶色に。
そっと、そっと、その宝石箱の鍵を閉める。髪を撫でる。
「ねえ、**(ぼくの、素敵な恋人)、誰にも盗られたくない」
「ルビー、危ない」
作品データ
コメント数 : 2
P V 数 : 1319.9
お気に入り数: 1
投票数 : 1
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作成日時 2021-08-06
コメント日時 2021-08-14
#現代詩
#縦書き
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2024/11/21 23時18分59秒現在
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チズさん、こんにちは。 タイトルが「地図」シリーズの、ここでは第3作目ですね。 私が画家だったら、この詩で絵を描いて、綺麗な絵本を作りたい、と思わせてくれる作品です! 一つひとつの宝石が、詩人に命を与えられては、得意げにあいさつしてるみたいだ。 「誰にも盗られたくない」ほど素敵な恋人を大切にw これからも素敵な詩を綴っていってくださいね。
1YUMENOKENZIさん、コメントありがとうございます。 素敵な感想ありがとうございます。 恋人はいませんので、妄想です(笑)
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