意味を持たなかったが確信は光と共にやって来て
穏やかな朝に語ったのは希望に満ちた暗示だった
大丈夫と笑う私を見た娘の丸い目は明るくて
眩さに溶け出した安堵で彩られていたし
私もまたくつろいでいて心が洗われるようだった
意味を持たなかったせいなのか翌日には奈落の底にいた
呼吸すら忘れ我が身を憂いぼやけた狭い視界の中
漆黒のため息を飲み込むと心がドロドロと血を流した
私を見殺しにしたのは白衣をまとった般若と
目の前で黙して語らず成り行き任せの君だった
前日娘に語った全ては嘘になるのだろうか
私達は幸福のまゆの中であんなにも笑っていたのに
あれは一体何だったのだろうか 淡い期待であったか
病はどこまでも付きまとい私にはもう逃げるすべがない
これで終わりだとでもいうのだろうか 、何故ゆえに
激しく痛み始めた腰を庇う右手の温かさは偽りで
溢れ続ける涙を拭ってなどくれはしない
明日という未来はもう視界にはなくすり抜けて行った
恐怖だけがここに残り私を侵し行く手を阻む
期待という名の甘い果実を味わいつくしてしまうと
残るのは怯え苦痛に歪んだ顔を隠せない私の姿だった
作品データ
コメント数 : 2
P V 数 : 1355.8
お気に入り数: 1
投票数 : 3
ポイント数 : 0
作成日時 2021-08-03
コメント日時 2021-08-07
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 |
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 0 | 0 |
閲覧指数:1355.8
2024/11/21 23時37分45秒現在
※ポイントを入れるにはログインが必要です
※自作品にはポイントを入れられません。
あなたの魂の言葉を読みました。 それを伝えたくて、書きました。 大切にします。
1ただのボヤキではないことは確かです。雰囲気が有り、他人に訴えようとする姿勢が感じられました。
0