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黒い(14歳)
黒い 目の前の世界は 僕の劣等を証明する 輝く光は だからお前はダメだと 問い詰めてくる 出そうとした声は 誰にも通じない雑音となり 自らの物であるはずのこの手は 気が付けば自分の顔と頭を 酷い音を立てて殴りつける 持っているはずの心は 他人の事を理解できず わかりもせず 他に手段なく やむなく塗りつぶす なのに 戯れに嘲られて 忘れ去られていく 「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」 思わず声が出た でもそれは ただの意味のない騒音として この世界に出てきてしまった 「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」 通じないその言葉は吃音だとはまだ誰も言わない 「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」 不随意に動く手はトゥレット障害とは誰も知らない 「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」 良い言葉のみを聞け 「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」 それ以外には 何も聞く必要はない 「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」 いっそ愚かでいろ 「おのれの心を護れ」と 「自らの価値を判断するな」と 「正しい方法と自らを頼りにせよ」と 良い言葉がこの世には語り継がれていることをまだ知らない 誰にも通じない絶叫は うるさいと怒鳴り付けられ 終わる 手足を出せない言語的サンドバックとしてまたこの日は終わる 世界は 黒い でもそれだけだ 釈迦の言葉を浴びる 二年前の日々
黒い(14歳) ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1147.9
お気に入り数: 0
投票数 : 1
ポイント数 : 0
作成日時 2021-06-29
コメント日時 2021-07-03
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
苦悩に満ちていますね。僕は仏教に聡くないし通じてもいないのですが、苦悩を感じる。仏教に救いを求め、あるいはそこに光ありと信じ知っているのに報われない苦しみがここにはある。こうやって結局仏教は誰も助けてくれないのだな、などと戯言めいたことも言いたくなります。「あ」の連呼は良かったです。最後に付け加えるならばこれは完ぺきに私的なプライベートな詩だとも思いました。
0ちょっとうわべをなぞってる感があると思います。 トゥレット障害とか吃音の辺りをもっとじっくりおしえて欲しいと思いました。 でも、びっくりマークなしの「あ」の連続だけで絶叫の圧を感じることができて、詩の中にちゃんと緩急があってすごいと思いました。
0正直、あまり良くない作品なんですよね。 (実はビーレビュー毎月2作品投稿を個人的な義務にしているのです。なのであまり質のよくない作品も混ざります) この手のものではhttps://www.breview.org/keijiban/?id=1524 これが今のところ最もよいかと。
0こんな苦悩を割と最近までやってました。 今月ネタが切れてしまってこれを書いたのですが。 釈迦自身は「私は正しい方法を述べるだけだ」というニュアンスの事をどこかで残していました。 なのでこの時点の自分は実行できてなかったという事です。 「あ」の連呼。 あの時のどうしようもない感情を表すなら、こうなりました。
0ネタ切れでした。 「あ」の連呼だけは成功だったみたいですが。 説明しますと。今ではこの二つは発達障害の中に入るみたいです。 トゥレット障害は体が不随意に動いたり、勝手に声が出たりするものです。 人により程度や症状は様々で、子供だと割といるようです。 大人で残るのは少数になります。 生活に支障をきたすレベルですと、薬で抑える場合もあります。 吃音は、口や喉などの機能上に問題がなくて声がつまったり間延びしたり、上手く出ない症状ですね。 これらを説明しながら詩にするのは、少々困難かと。 挑戦する価値はあるかもしれませんが。
0あ、トゥレット障害と吃音についてはもちろん知ってるんです。 そこを一文で済ませちゃうよりも、当事者ならそれに対する自分の実感があった方が入り込みやすくていいのかなって思いました。 当事者じゃないならどういう意図で使ったのか知りたいです。
0ああの反復がおもしろかったです。
0当事者です。 トゥレット障害については社会人になってしばらくしてから診断がつき、正体不明の化け物の名前がようやくわかりました。 吃音は軽度になると思います。 昨年、発声練習としていいと言われている「外郎売」をしばらくやったら大部改善されました。 ただただ誰の目に付かない亡霊に生まれた時から取りつかれているようなもので、実感も何も日常的な理解不能の地獄に過ぎないとしか言えなかったです。 詩にしにくいのが正直なところです。
0この作品では「あ」の反復だけはよかったかなと思いますね。
0予想外の御言葉を! 確かに14歳当時の事を思い出しつつ書きましたが、失敗かなと思っていたので。 中学生のある意味面倒くささが上手く出ていたかもしれません。
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