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あいしあっているのに
僕たちは次元がなかなか噛み合わなくて 君の哀しみが僕の喜びに 僕の怒りが君の楽しみに 変わってしまうのだ いつもそうだ 僕の次元が上がれば君の次元は下がり 君の次元が上がれば僕の次元は下がる パズルの凹凸をくっつけたいのに 凸と凸で 凹と凹になる くっつけたいのに そう 僕たちは 愛し合っているのに テトリスみたいなトリックも 使えないので 僕と君の表現が どんどん上に積み重なって いつもいつも運良く ゲームオーバーにならないだけで 僕たちの関係は いまにも 詰んでしまいそうだ ところでしかし 実のところ うまく噛み合わない僕たちは うまく噛み合っている僕たちと 対になる存在なんだ うまく噛み合っている僕たちと うまく噛み合っていない僕たち その2つが 良いバランスで 対になっている世界が 僕たちの今生きている次元の 上の次元にあって だけど今 この次元にいる僕たちは 上の次元に行くことができないので 上の次元でうまく噛み合っている僕たちを 見ることができない 本当は 見てみたいのに そう 僕たちは 愛し合っているのに ところで一体 どうやって 僕たちは 愛し合っているということに 気づいたんだっけ あれは 夏の始まりを告げるサイレンが いつもより人の少ない街に 響き渡るころの事だった 僕と君は その他大勢に混じって たくさんの煩悩の塊を ゆっくり丁寧に ビールで流し込んでいた 108個あった全ての煩悩を むしゃぶりつくしたあとで 君が 何の気なしに 僕の名前を呼んだ 僕の覚えている限り 君が僕の名前を呼んだのは その時が 初めてのことだった 愛し合っていたのに そう 僕たちは 愛し合っていたのに
あいしあっているのに ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1033.2
お気に入り数: 1
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2021-06-19
コメント日時 2021-07-09
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
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構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
こんにちは。みうらと申します。 一読しましたが、すみません、わかりやすかったです。
0かくれんぼじゃないのでね。 わかりやすくしました。
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