容赦なく 悪態をつきながら
学校の裏庭に埋めた
古 ★ ★ を掘り起こす。
追い詰められて
選択の ☆ の上の
吐息を眺める。
森の奥深く
カタツムリの王国へ
逃げる準備は整った。
古新聞の間に 出し忘れた
はがき一枚
■ ■ は遠くない。
忘れていないか
焼き尽くされ焦土となった
父母の故郷 ● ● ● ●。
忘れていないか
誕生することなく
死んでいった者たちへの祈り。
忘れていないか
漆黒の闇と拮抗する
川沿いに火を焚く祭り。
忘れていないか
無風の丘に並んだ墓碑、
沈む太陽を見送ること。
折り畳んだ
記憶の階段を降りて
光る青い沼に繋がる
回廊を急ぐ。
あなたの胸に揺れる
サンダルウッドの香り
輪廻転生。
もし、うまく
時の地雷を踏んだら
跳ね返る飛沫を身に纏って
ゆっくりと 歩き出す。
*『地雷を踏んだらサヨウナラ』
報道写真家 一ノ瀬泰造さんへ 愛をこめて
一ノ瀬泰造さんは1947年11月1日、佐賀県武雄
市生まれ。1973年11月、当時クメール・ルージュ
の支配下であったアンコールワット遺跡に向かい、
消息を絶ったとされている。26歳。
時の経過とともに、時の地雷が爆発して、以下
の文字が明らかになった。ここに追記する。
古 ★ ★ ・・・・・・ ・・ 古時計
☆ ・・・・・・・ 秤
■■ ・・・・・・・・・ 戦争
●●●● ・・・・・・・・ ナガサキ
作品データ
コメント数 : 4
P V 数 : 1730.9
お気に入り数: 0
投票数 : 2
ポイント数 : 0
作成日時 2021-05-14
コメント日時 2021-05-26
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
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技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
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音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
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2024/11/21 22時55分05秒現在
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安易に感想を書くことが躊躇われる作品だと思います。 虚実入り混じりながら■■の悲惨さ、を思い知らされます。
0自分がプロットを組んで文章を書くことをとても不得意にしているので、こういったきちんと構成を考えた詩を読むと、自分には書けない書き方をされていてすごいなあと思います。 詩のテーマも決して軽くないのでその意味でも意欲的というか、重いテーマを相手にするのは基本的に非常に筆者に圧がかかると感じているので、二重に簡単ではない書き方と取り組み方をされているな、と感じました。
0拝読しました。 誰にでもあるわけではないのですが、おそらくは「原象風景」みたいなものがあって、 それは事実なのか錯誤なのか虚構なのか判らないような自分の心の片隅にメモされていて、 それがゆえに記号でしか表せないのかな、と。ぼくたちは、時に他者を生きながら、仮死を 繰り返して日常を重ねている。垣間見えた、そこかしこに埋められた「地雷」への怖れと誘惑。 個人的には繰り返される「忘れていないか」というアクセントを彩る何か「色調」みたいなものがあると、より乾いた哀しみが活きるかも、と感じました。
0いやすごく良いんですけど、すごく良いとはしゃぐのも憚られるんですよね。 作者がどのくらいまで意図的なんだろうというのが気になってはいます。
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