8月32日が始まって - B-REVIEW
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PICK UP - REVIEW

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だれのせいですか

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8月32日が始まって    

8月32日が始まって、通り過ぎる夏が浮かぶ。 8月32日が始まって、もうすぐ2年になるそうだ。 食パン2枚、卵2個。 牛乳、砂糖とバター。 君の言うところのまずい飯。 行きたい店にはもう行けず。 金もない。 八方塞がり。 嘘をつくのは悪いこと。 浮気に不倫。 いいのでは。 騙して欺いて傷つけて。 そのことに傷つきながら、どうしようもなく八方塞がり。 辛いと叫ぶ君になすすべもなく。 会うとまた情が湧くから、会いたくないと君は言う。 私はただ、ただうずくまる。 胸が痛いので。 行間開けて書いてみた文章も。 詰めれば意外と短いよねと。 そんなことを思う。 何とか耐えようとする君の気持をないがしろにし、私は一人飲みに行く。 帰り道、君に満足に話もせず。 眠りこける私に、呆れた君がまた私を見損なう。 なすすべなく、思いを告げる機会も持たず。 方法も思いつかない間抜けな私はただ、ただうずくまる。 君に電話を掛けながら、語る言葉はなくただ黙る私に君はただ愛想を尽かす。 私はただ。 君の機嫌が直るのをずっと待っている。 今年もまた8月32日が始まった日が来る。 その気配を私はずっと待っている。



8月32日が始まって ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 4
P V 数 : 1626.2
お気に入り数: 0
投票数   : 0
ポイント数 : 0

作成日時 2021-05-11
コメント日時 2021-06-24
#現代詩 #縦書き
項目全期間(2024/11/21現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
可読性00
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構成00
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叙情性00
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閲覧指数:1626.2
2024/11/21 23時17分28秒現在
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    作品に書かれた推薦文

8月32日が始まって コメントセクション

コメント数(4)
結城森士
結城森士
作品へ
(2021-05-11)

重いなと感じました。とても良い意味で、です。 使う言葉に重たさはないのに、精神的にしんどく、やるせない感情が湧いてきました。こうした正体不明の重さは、私は好きです。 存在しないはずの8月32日。夏の終わり、もしくは夏休みの終わりに失恋し、精神が、終わりのない苦しさの中に迷い込んだことを表現しているのでしょうか?違っていたら申し訳ありません。行き場がなく八方塞がりの精神状態を、8月32日という言葉の持つイメージに託したように感じました。 良いインスピレーションを頂けました。ありがとうございました。

2
かずや
かずや
結城森士さんへ
(2021-05-21)

コメントいただきありがとうございます。 初めからそもそも間違っていて、行きつく先もない。 自分で自分の首を締めつつ八方塞がりになり、泣き叫ぶがどうしようもなく。 泣き叫ぶこともできずにただうずくまる。 そんな心象を文章に託してみました。

0
杜 琴乃
作品へ
(2021-05-29)

> 行間開けて書いてみた文章も。 >詰めれば意外と短いよねと。 >そんなことを思う。 良いなぁと思いました。 時間をかけて、間をおいて、たくさん君のことを思っている、と思っていたのに実際そうでもなかった、ということを自覚してしまって、自嘲しているような。前後で似たような詩行が繰り返されてるのと合わせて「時間や空間の消費量の割には伝わることが少ない」という虚しさとして伝わってきました。

1
かずや
かずや
杜 琴乃さんへ
(2021-06-24)

コメントいただきありがとうございます。 また、お返事が大変遅くなりました。 この場では少なからず「いい」と思っていただいた印がコメントだと認識しておりますので大変嬉しいです。 実際、思っているのに伝えてない、伝わっていない、相手がそう思っていない、というのは非常につらいと言いますかやきもきする状態でそんな雰囲気が出ればなと思って書きました。 「伝わった」と感じるには実際にその場で身体的に触れ合わないと難しいのかなと口下手な私は最近思ったりしています。

0

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