それは
乾いた目の少女だった、か
青白い頬に痩せたからだ
夜より黒い髪を床に這わせて
いた、
気が する
それは
老人の顔をした少年だった、か
双子の
下から睨みあげるような眼差しが
恨みがましい色を深くしていた
お互いを憎んでいたくせに
そこだけが、そっくり、な
魚眼レンズに映された
TVのチャンネルを変えるように
現れる異様の「怪物」たち
扉の向こう側
カリカリと
爪を立てる
飲み込まれる
「ものがたり」に
耳を塞ぐ指をこじ開ける囁きは
内側から
ぎち、ぎち、と
脳髄を食い破ろうとする
震えて指先を噛みちぎった
鮮やかな赤
にじみ出るそれで
白いページに綴っていく
物語り、を
作品データ
コメント数 : 10
P V 数 : 1363.8
お気に入り数: 1
投票数 : 0
ポイント数 : 2
作成日時 2021-05-07
コメント日時 2021-05-12
#ビーレビ杯不参加
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 2 | 2 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 2 | 2 |
| 平均値 | 中央値 |
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 2 | 2 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 2 | 2 |
閲覧指数:1363.8
2024/11/21 19時56分04秒現在
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>魚眼レンズに映された これ以降から、話が変わってゆくところが印象的でした。 これ以前の少女と双子は何か題材があるのでしょうか。描写から、とても興味を惹かれました。
1うまくコメントできなくて恐縮ですが、最初の二連までの対句(というんでしたっけ)から、書架にうつされた古い本の擦り切れた背表紙みたいな、正統の感じがありました。 この対比から、後半はいっそう生々しく残酷で(血の)色鮮やかな雰囲気になるのかもしれない、と思いました。 また「青白い」「恨みがましい色」はどれも本当の色ではありませんが、血の赤、ページの白は本当の色です。 この緩急には、そういう表現があるのか、とびっくりしてしまいました。
1私の力量ですと具体的なコメントがむずかしいのですが、引き込まれるものがありました。 第二連までの描写がさっそく生々しく、特に二連の双子の描写が、そんな人物群は(現実には)おそらくなんとも、見たくないけど、同時に詩情がある(例えば、そこだけは、そっくり、な、という一文)のでつい先まで読んでしまいました。 そこから、魚眼レンズ〜以降の、緩急、たぶん突然の跳躍というよりはイメージを引きずりつつ、輪郭が曖昧になりつつ、この詩作品で書きたいなにかしらの根幹を残しながら、緩急がついていった感触がします。 そして、より流動性?を増した「ものがたり」に引き込まれていった感じがします。後半の方が、読み手である「私」も肉体的に体験している感じがして、感受性が強い人が読むともしかしたら「うっ」となるような、つまり生の強度のある詩なのではと感じました。 ちょっと自分には書けないタイプの詩かなあと感じたので、刺激的でした。
1こんばんは。初めまして。三浦と申します。作品のなかでいくつかの具体的な色を表している語句があります。 青白い頬、黒い髪、鮮やかな赤 これが、 深海色の頬、真夜中色の髪だったら チャーミングで、 一つだけ残る赤は 鮮やかな赤がさらに鮮烈なファクターになる、かもしれない。 語句を削いでゆく書き方をしなよとアドバイスしたりしない、ぞ。
1読んでいただきありがとうございまさした。 少女と双子に題材は実はありません。 自分の内側に「見えた」ものを、感じたままに書いてしまった作品です。 興味を持って頂いて嬉しいです。
0読んでいただきありがとうございます。 私の書く詩にはある意味「知性」がないと感じています。 見えてくる「感覚」のままです。 その私の作品がいすきさんをびっくりさせたなら、とても嬉しいです。
0読んでいただきありがとうございました。 この作品は私の内側にある「重力」めいたものなのかも知れません。 引き込まれていく、と書いてくださいましたが、実は引きずり込んでいたりして… あささんを引き込むことができて喜んでおります。
1初めまして三浦さん。 読んでいただきありがとうございます。 深海色の頬、真夜中の髪、実に魅力的な比喩だとおもいます。 そして、それ故に残された赤が鮮明に浮かび上がるのでしょう。 アドバイスありがとうなんて言いません、ええ、言いませんとも。 (けど、ありがとうございます)
0初めまして三浦さん。 読んでいただきありがとうございます。 深海色の頬、真夜中の髪、実に魅力的な比喩だとおもいます。 そして、それ故に残された赤が鮮明に浮かび上がるのでしょう。 アドバイスありがとうなんて言いません、ええ、言いませんとも。 (けど、ありがとうございます)
0三浦さんへのお返事がダブってしまいました。 すみませんでした。
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