ドア - B-REVIEW
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ことば

ことばという幻想

純粋な疑問が織りなす美しさ。答えを探す途中に見た景色。

花骸

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すごい

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ドア    

そのドア、二度と開きませんよ。と神様が言った。なんでもどうしてもなかった。でも中に用があるし、生きている間は待ちたいんですけど、と私は慌てて答えた。そんなことをしても二度と開かないから止めた方がいい、と普通は考えなくても分かるのだろうが、自分の応答はいつもそんな風に一拍遅れるから仕方ない。雲にでも、たんぽぽにでも、気付いたら間抜けなことを話しかけている。ノックをする、こじ開ける、他の場所に行く、居眠りするなどの、いくつかの小さな裏切りが頭に浮かんでは消えた。目の前をいろんな人が通り過ぎていった。ドアが開くのを待たなければならないのは誰でもが知っているし、そんな時に口を利く物好きは神様か気狂いだけみたいだった。日本人男性が海外に行くとホモにもてるという話で、自分が笑うのは何故かと聞いたら、神様は何も言わなかった。神様はなんでも正しかったけど、本当は聞くことしかしたくない。気狂いはなんでも間違っているから、言うことしか出来ない。でもいいのだ、人間は聞くことも言うこともしようとしない。雨降ってますか、と私は言った。降ってますよ、と答える声がした。


ドア ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 5
P V 数 : 1871.2
お気に入り数: 0
投票数   : 1
ポイント数 : 5

作成日時 2021-04-17
コメント日時 2021-05-13
#現代詩
項目全期間(2025/04/07現在)投稿後10日間
叙情性21
前衛性00
可読性22
エンタメ00
技巧11
音韻00
構成00
総合ポイント54
 平均値  中央値 
叙情性0.71
前衛性00
可読性0.71
 エンタメ00
技巧0.30
音韻00
構成00
総合1.72
閲覧指数:1871.2
2025/04/07 00時03分55秒現在
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    作品に書かれた推薦文

ドア コメントセクション

コメント数(5)
福まる
福まる
作品へ
(2021-04-17)

「そのドア、二度と開きませんよ」という神様に対し「私」は「でも中に用があるし」と答える「私」にとっての用って家族に会いたいのか、恋人に会いたいのか、それとも別の理由があるのか、分からないのが面白いと思います

0
ネン
作品へ
(2021-04-19)

感想有り難うございます。 それも多分よく考えるとつまらない用でしょう。つい言っちゃったんです。

0
ネン
さんへ
(2021-05-11)

もう二度と開かなくても、 いつか開いていた頃のことは忘れられないでしょう。 神様にはその心が理解出来ないんです。きっと。 コメントありがとうございます。

0
鱗子(揶白)
作品へ
(2021-05-12)

淡々とした感じが良いですね。

0
ネン
鱗子(揶白)さんへ
(2021-05-13)

ありがとうございます。

0

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投稿作品数: 1