散歩 - B-REVIEW
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PICK UP - REVIEW

ことば

ことばという幻想

純粋な疑問が織りなす美しさ。答えを探す途中に見た景色。

花骸

大人用おむつの中で

すごい

これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。



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散歩    

いつもの時間 いつもの服装で いつもの歩き方で 散歩をしていると 前方で老人の運転する車が 柔らかな日のあたる縁側で うとうとと眠りにつくように ゆっくりとブレーキをかけている 束の間の静寂の後 暗闇の中、一本のろうそくに火をともすように 静かにハザードランプを点灯させ ハザードランプは カッチ カ ッ チ カ  ッ  チ  と 漸次ゆるやかになり 近い将来誰にも気づかれぬうちに 停止しているだろう それから 忍びの者より忍ぶ息づかいで 足音ひとつ立てず そろおり すろおうもおうに 道沿いの駐車場にバックをしはじめた この車だけ 一日が二百四十時間に延展されていて 車から発生する磁界の干渉により 私の時間軸も さすがに十倍とはいかないが 三十二時間ぐらいには 引き延ばされた気持ちになって なにやら普段なら目にも留まらないような 道端の花や草などを 写真に撮ってしまうのだ



散歩 ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 2
P V 数 : 1373.4
お気に入り数: 2
投票数   : 0
ポイント数 : 0

作成日時 2021-04-13
コメント日時 2021-04-24
#現代詩 #縦書き
項目全期間(2025/04/10現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
可読性00
エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
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叙情性00
前衛性00
可読性00
 エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
総合00
閲覧指数:1373.4
2025/04/10 02時28分59秒現在
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    作品に書かれた推薦文

散歩 コメントセクション

コメント数(2)
杜 琴乃
作品へ
(2021-04-24)

「いつもと同じ」から始まるのに、老人の車がゆっくりだったからいつもと違うことをしてしまう。きっと素晴らしくうららかな日だったのではないかしらと思いました。この日常のなかの異常の度合いが特殊すぎず、絶妙で良いと思いました。

0
まさ
まさ
杜 琴乃さんへ
(2021-04-24)

コメントをいただきありがとうございました。 日常のなかのちょっとしたことを詩にするのが好きなので、 それが伝わってよかったです。 ありがとうございました。

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投稿作品数: 2