ぼくは
こわれてしまった
こわれてしまったぼくは
ぼくじゃない
ぼくじゃない
ぼくじゃない人に
なったぼくがぼくの
かわりをやっているけれど
うまくいかない
うまくいかない
こわれたぼくは
ぼくのまねばかり
ぼくと
おなじ服を着て
ぼくと
おなじ靴を履いて
やい、ええかっこしい
ぼくと
おなじ顔を伏せて
ぼくと
おなじ声を詰まらせて
やい、ええかっこしい
こわれたぼくが
ぼくになりすまして
うまいことやっている
ぼくじゃないくせに
ぼくじゃないくせに
ぼくは
うまくやろうと
ぼくじゃないぼくの
まねして歩く
おなじ服を着て
おなじ靴を履いて
ああ、ええかっこしい
おなじ顔を伏せて
おなじ声を詰まらせて
ああ、ええかっこしい
いつか
こわれてしまう
こわれてしまうぼくは
ぼくじゃない
ぼくじゃない
作品データ
コメント数 : 8
P V 数 : 1691.2
お気に入り数: 2
投票数 : 2
ポイント数 : 4
作成日時 2021-04-13
コメント日時 2021-04-17
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 2 | 2 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 2 | 2 |
総合ポイント | 4 | 4 |
| 平均値 | 中央値 |
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 1 | 1 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 1 | 1 |
総合 | 2 | 2 |
閲覧指数:1691.2
2024/11/21 22時38分12秒現在
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ぼくじゃないぼくがぼくの真似をし、 ぼくじゃないぼくの真似をぼくがする、という 写し鏡のようにぼくがぼくを失っていく過程が心に刺さりました。 また詩のリズムとテンポもとてもよかったです。
1こころの有り様がぼくの繰り返しで表現されているのが面白く読めました。わかりやすくて良かったです。
1何者って詩を以前書かれていましたが、自分というのは何処からやってきたのかとか考えるのが好きなのだなと思いました。答えがあるかは分かりませんが、見付かると良いですね。
1まささん、コメントありがとうございます。 リズムを意識していたのでうれしいです。 よろしくお願いします。
0おとなのふりさん、コメントありがとうございます。 「ぼく」ばかりでしつこいかなと思っていましたが、わかりやすく伝わってよかったです。 よろしくお願いします。
0カオティクルConverge!!貴音さん、コメントありがとうございます。 最近、自分のことばかり考えているので詩に影響しているのかもしれません。 自分のことは、考えれば考えるほどわからないものですね。 これからどこへいこうかしら…… よろしくお願いします。
0今生きているこの体は 自分と同じ人間なはずなのに違う気がしてもどかしい感覚を直感的に感じ取れました。この感覚を今まで言葉で表現できたことがなかったので、この詩を読んで、感情を言葉として可視化できてすっきりしました。素敵な詩を作ってくれてありがとうございました!!
0「ぼくじゃない」という言葉に惹かれるものがありました。何故なら私も想像の中でもし自分の体が乗っ取られたらどうしようと思うことがあるからです。でも他の人には分からないのでそこが辛いところです
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