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今年最期の蝉が静かに落ち、その鼓動が止まりました。僕がキミに「アイシテル」と綴る、たった0.3秒間の出来事でした。夏の扉は閉じていくようです。 「今までもひとりで生きてきたじゃない、ひとりが好きなんでしょう?」クラスメイトが勝手に泣きじゃくって背を向けたのが何度も脳内でリフレインします。閉めたドアと一緒に「違うよ」って、聞こえてはいないでしょう。あんな季節は忘れてしまいたい。 鳴り止まない雷鳴、どうやら雨に閉じ込められた。この部屋には出口もなく、通気ファンだけがぐるぐる巡っています。 けれども今やキミでさえも。僕の精神的な翼を手折ることはできないでしょう。僕は以前のようにへらへらと、キミの手品に騙されていたころとはもう、別の次元へやってきた。 キミの声も、書き置きも、電信ひとつも。もはや僕を殺めることはできない。 キミ、自身以外には誰も。 存在は物質に憑依した精神の螺旋。理解のできない者は帰ってもよろしい。テキストの21頁を開きましょう。しまった!肝心なことは何一つ書いていないのだ!絵も、文字すらも。インク達は自由な姿を求めて壜から逃げ出してしまったよ。ペン先に興味がもてたら教えてあげてもいいでしょうか? 一瞬一瞬を切り取り、保存し、生き長らえた。 気化した涙が雨となる。
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作品データ
P V 数 : 857.2
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 3
作成日時 2021-03-24
コメント日時 2021-03-24
項目 | 全期間(2024/11/24現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 1 | 1 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 1 | 1 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 3 | 3 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 1 | 1 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 1 | 1 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 3 | 3 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文