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多角的に否定することで浮かび上がるシルエットの名は
希望が絶たれたことを絶望というのなら、 希うほどの望みを持たないでいることを何とよべばいいのだろう。 幸せでも不幸せでもなく さとり に似た あきらめ 空虚感 に似た 充足感 特別な意味もなく突き出した舌先へ 体温とほとんど等しい温度の水が一滴 落ちて 唇に気づかれることなく口腔になじむように 淡く、何色とも言い難い色のついた靄の中を歩く 気の向くまま 靄を引き連れて歩く 靄を捕らえている 私は無色で、 そして何色とも言い難い不透明なクラゲでもあった。 漫然とピスタチオのような悦びと不安をつまみながら いつの間にか持っていた重くも軽くもない命を 慎重でも大胆でもない足取りで死へ届けにいく私を見守っている 終わりを 確認する為に ――本当? 疑ってはいけない ――何故? ヒトには考えてはいけないことがあるんだ。 考えてはいけない理由も考えてはいけないの。 それが生きるってことだから、 空っぽになって。 頭や心を空っぽに、するのではなく、 虚空 そのものに成って…… ――そして、そこに神が生まれることはない。
多角的に否定することで浮かび上がるシルエットの名は ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 993.3
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 3
作成日時 2020-12-31
コメント日時 2021-01-01
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 1 | 1 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 1 | 1 |
総合ポイント | 3 | 3 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 1 | 1 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 1 | 1 |
総合 | 3 | 3 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
ルビがおもしろかったです。
0ありがとうございます。
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