残念ながら はっぴー - B-REVIEW
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PICK UP - REVIEW

ことば

ことばという幻想

純粋な疑問が織りなす美しさ。答えを探す途中に見た景色。

花骸

大人用おむつの中で

すごい

これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。



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残念ながら はっぴー    

わたしたちの詩はどうでもいいメロディーよりもさらにどうでもよくてあなたが書いている詩はわたしたちの嘘くさい生をとてもよく表している。あなたの嘘くさい生をたとえてあげようか。それはラブホに入って待つ間にもたげる妄想。本番ありの女の子は金が目的なことぐらいわかるよね。愛はあなたには永遠にやってこないし愛は金を持ってる優しい人間だけがたくさん集めていて貧しくて病気だか精神不安定だか孤独だかなんだかわからないあなたには降りてこないよ。残念。わたしたちは雑魚なんだ。わたしたちは雑魚だから詩を書いている。読まれて嬉しくなったら疑うがいい。読んでくれたのはなぜですか、わたしと仲良くなりたいからですか、わたしとDMから始まるお付き合いですか、わたしの詩はあなたのおちんちんに適当なフェラチオですか。誰かが誰かをわかってくれる優しい優しい空間のなかで現代詩手帖を目指すといい。きっと現代詩手帖があなたは雑魚なんかじゃないあなたの詩は藝術ですよ、あなたの詩で本を出しましょう、それからお金も出しましょう、さあさあと。残念。でもいいじゃない。ラブホで待つ間に湧き起こる妄想はおちんちんの付け根から舐めてほしいなあとか乳首を舐めるけど自分の乳首も舐めてほしいなあとかお風呂にはどういう感じで入るのかなあとか。あなたの書く詩と同じ。退屈な諦念。退屈で身をよじってポストモダンぽすともだーんってやってみるの。美しいような仕上がり。美しい美しい、あー、美しい。上手い上手い、あー、上手い。ラブホで待つ松重豊みたいなおじさん。みんな優しい。受付のおばさんが現実でそんな現実はみたくないよね。12月末まで限定のカツカレーをオーダーすればいい。部屋に届けられる際に鳴らされるチャイムはこっそりしている。ホテル嬢は喜ぶふりをしながら食べるでしょう。あなたはそれを見てるだけ。その間に書き始める詩は、そうね、こんな感じかな。 車輪の音がころげ落ちる夕暮れ 花々の色は際限なく 経過のなか 「初めて」が始まり 「生きる」がお終い 過ぎてゆく西行きのバスみたい 世界は曇りのち晴れだ 傘をほうれば ねころぶ猫がまた鳴いた 今夜あたりにまた 「リアリズム」が 「リアリズム」が 今夜あたりにやってくる 眺めていた山々のその 頂上にそびえ立つデパートメント カラスたちが棲家にしている 「幸せ幸せ」と退屈に羽をやすめ 私たちがいつ到着するのかと ニヤニヤしながら 鐘がなり響くのを待っている わたしたちはずっとずっと、はっぴー。



残念ながら はっぴー ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 4
P V 数 : 1547.3
お気に入り数: 1
投票数   : 1
ポイント数 : 6

作成日時 2020-12-18
コメント日時 2020-12-20
#現代詩 #縦書き
項目全期間(2025/04/10現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性11
可読性00
エンタメ55
技巧00
音韻00
構成00
総合ポイント66
 平均値  中央値 
叙情性00
前衛性11
可読性00
 エンタメ55
技巧00
音韻00
構成00
総合66
閲覧指数:1547.3
2025/04/10 05時07分34秒現在
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    作品に書かれた推薦文

残念ながら はっぴー コメントセクション

コメント数(4)
三浦果実
さんへ
(2020-12-18)

まああ沙一さま!仄暗い系男子女子なんてカテゴライズ!むかつくね!(`_´)ゞ はじめ知り合ましたよ(°▽°) きらきら(╹◡╹)♡ 間のポエム(//∇//) あまかったねƪ(˘⌣˘)ʃ pecoり _| ̄|○

1
なかたつ
作品へ
(2020-12-19)

 これすごく面白くて、好きだなあという感想。  語り手の「わたし」を含む「わたしたち」と「あなた」との対比がすごいなあと。「あなた」について多く語られていて、こきおろしているのかと思いきや、そうではなくて、「わたし」は「わたしたちの詩はどうでもいい」と「わたし」側を卑下しています。そのうえで、「あなたが書いている詩はわたしたちの嘘くさい生をとてもよく表している」とほめているんですよね。  いや、でも、やっぱり「あなた」をもこきおろしているような気もしてきて、「愛はあなたには永遠にやってこない」という断定までしていて。でも、「わたしたちは雑魚」だと、「雑魚だから詩を書いている」と。  「現代詩手帖があなたは雑魚なんかじゃない」っていう皮肉もよくて、あ、でも、「わたし」は「あなたは雑魚なんかじゃない」と保証してくれるわけじゃないんだと。なんとなく「あなた」を褒めているけれど、「あなたが雑魚じゃない」ということを「わたし」は証明しないんだなあと。  「受付のおばさんが現実でそんな現実はみたくないよね」とか、何気ない表現だけど、わかるわかるという感じで。  作品内作品において一番気になったのは、「リアリズム」の部分で、「今夜あたりにまたやってくる」と「あなた」は詩の中で述べているのですが、いや、「あなた」はカツカレーを食べている嬢を見ているというのが「あなた」のリアルなはずなのに、よく「「リアリズム」が/今夜あたりにやってくる」と語るよなあと。つまり、「あなた」は「リアリズム」というそれっぽい言葉で「リアル」をまやかしているのだと。ここが一番の突っ込みどころで面白かったです。  「わたしたちはずっとずっと、はっぴー。」という〆も、つまりは、即物的な快楽というものが「雑魚」であろうとなんであろうと、「はっぴー」を保証するものであって、「あなた」にとっても結果的にカツカレーを食べる嬢を見ることが「はっぴー」なのだろうと。  それでもやはり気になったのは、「あなたが書いている詩はわたしたちの嘘くさい生をとてもよく表している」という語りから、「あなたの嘘くさい生をたとえてあげようか」という反転。「嘘くさい生」をたとえ合うという関係と作品内作品における「リアリズム」というタームがどうもひっかかって、「嘘くさい生」もまたどんなに嘘くさくても、生は生なんだと。どんなにたとえられたとしても、生は生なんだと、その生≒リアルを待ち望む「わたし」と「あなた」による「わたしたち」の「はっぴー」についての作品だと捉えましたですます。

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三浦果実
作品へ
(2020-12-19)

きゃああ なかたつ様 きらきらぺこり。 あたしのアレが出ているんでしょうか。アレを見事に見抜かれていらっしゃるので仏様かと思いました。うん。 あたしはアレを隠しながらも、でも時々云いたくなる。泣きじゃくりながら云いたくなるんです。ほんとだよ。 だから今こそ泣かなくてはいけないんだけれども、泣けないのは、あたし と、とにもかくにもありがとうございましたpecoり

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三浦果実
作品へ
(2020-12-20)

wao!小林素顔さま♬かきかきたぶんしない~からのお あたしたちはどろどろの沼で汚れてゆくの。たくさんは持ってない。もってないシャツがどんどん汚れてゆくの。たまらないよね。もうたくさんだこんにゃろってなるでしょう でもね、やるしかないあたしたちは一枚だけのシャツを大切にgo for it だよ。 きゃっpecoり。

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