別枠表示
冬の朝
早朝の白雲は夜を漂白し、月は光るのをやめ空に取り残される。 凍える空気のなかを朝日が金に燃える矢で染め抜く。 気づけば矢の軌跡は波たち、冬の小川が朝に注ぐ。 西の夜から昨日の記憶が冷たくなって流れている。 その水はエメラルドの青草に揺られながら波紋に空を映す。 川面に映った薄雲は金を吸って煙立ち、光線の中に溶けていく。
冬の朝 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1826.7
お気に入り数: 0
投票数 : 2
ポイント数 : 8
作成日時 2020-12-09
コメント日時 2020-12-23
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 3 | 2 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 1 | 1 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 3 | 2 |
構成 | 1 | 1 |
総合ポイント | 8 | 6 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 1.5 | 1.5 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0.5 | 0.5 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 1.5 | 1.5 |
構成 | 0.5 | 0.5 |
総合 | 4 | 4 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
最後の文章がいいね
1ありがとうございます
0この詩を読んでの私の感想です。 早朝は私の一番好きな時間帯で、冬の朝というのは早起きが辛くても気持ちが良いと思った高校時代の通学を思い出しました。昼間は太陽の光というものは気に止まりませんが、朝の時間は日光をとても印象強く感じると思います。昨日の記憶が冷たく残っている朝、ということで徹夜明けの朝を想起しました。
1ありがとうございます。私自身朝早く散歩したときの情景を書いたもので、そのように思い起こしていただけ嬉しいです。 詩では朝日を意識して描写していますが、散歩のときも川霧がスクリーンになったせいかより太陽光線をはっきり見ることができました。 徹夜明けの朝とのことですが、私も早朝はまだ昨日の夜との境が曖昧な時間だと感じます。そんな夜の余韻が薄れ今日に移り変わる光景を書いてみました。
0冬の朝の美しい光景が目に浮かぶようです。 冬の朝はキラキラしていて、それでいて孤独で、素敵なんですよね。
1そう言っていただけると嬉しいです。 まさに冬の朝はキラキラです、朝のほうが光線がまだ柔いために、かえって目でまじまじと見つめられるからかもしれません。 孤独と仰られていて、確かにそれによって一層美しいのだなぁと気付かされました。ありがとうございます。
0移り変わる自然の表情と荘厳さに近い繊細な静けさがありますね。朝へと変わる短い時間を客観模写に徹しすくい取るような。俳句を思わせるものもありました。白雲から金の矢、エメラルドと。単色ではなく多彩な色が溶け合い重なり合う水彩の雰囲気を感じます。
1確かに、推敲のとき俳句を思って文を少し切り詰めてみました、そう評していただけて嬉しいです。 客観模写に徹している、とのことですが実は自分では意識してませんでした(汗)。「綺麗」とか「鮮やかな」といった語句のラベルで飾らずに、綺麗だなと感じられる詩にしたいと書いたせいかなと気付かされました、ありがとうございます。 多彩さを感じていただけたとのことたいへん嬉しく思います。
1