私の人生を大きく狂わせることになった
あの、権威への挑戦状を書いていた時
誰も止めてくれなかったし
私にしても
夢中になっていて誰にも相談しなかった
人は何か不遜なことの虜になった時、怪我をする
死に至ることさえある
私は権威への挑戦状を書き上げ
囚われの身と心のまま、床に就いた
夢を見る眠りはあまり良いものではない
かつて何度も呼んだ名前やものが夢に出る
何桁もある数字のような壮大な夢
いつまでも絶えず割り切れなさそうな長い夢
でも夢は必ず燃え尽きる
太陽が燃え尽きるのに似て
太陽が燃え尽きるのは幾世代の後か
その時、闇は背景から前面に躍り出るだろう
その日は挑戦状を渡す日だ
自分が正気でないのも分からずに
闇が白くきらめいて見えるのだ
願わくは、目覚めの瞬間には
私は田舎の床屋のおばちゃんのように聡明であらんことを
一つの中学校のほとんどの男子の頭髪を調えてきたおばちゃん
みんなの母のように誰の特性も知っている
誰がどのように変わってゆくかをいつも見ている
誰の頭部も星のようにそれ独特の気体を漂わせ香っている
おばちゃんの母らしい愛はその気体を吸収する
コーンバーの黄と黒の縞が見えているか
朝日を浴びて輝く駅の雑沓を
臆することなく色も形もそのままに見つめながら
平身低頭して市況を尋ねよ
そうするならば、私は世界から歓迎されるであろう
作品データ
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作成日時 2020-12-01
コメント日時 2020-12-13
#現代詩
#縦書き
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2024/11/21 23時22分03秒現在
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願わくは、目覚めの瞬間には 私は田舎の床屋のおばちゃんのように聡明であらんことを 一つの中学校のほとんどの男子の頭髪を調えてきたおばちゃん みんなの母のように誰の特性も知っている 誰がどのように変わってゆくかをいつも見ている こういうおばさんがいらっしゃるような気がします。 というか、たいていのおばさんが、こういう感じに見えます。 どうしてでしょうかね。 女性というものの特性なのでしょうか。
1お読み下さりありがとうございます。 この作中に登場させた「田舎の床屋のおばちゃん」は実物をモデルにしています。なので、「おばちゃん」一般の事として把捉されますと、作者の私の心と合わないのです。私は「おばちゃん」にもいろいろな人がいて、個別の人間として見ます。それから女性の生涯も男性の生涯も、その時々の段階において異なる性格をあらわしてゆくものだと思います。善悪美醜、どんな年齢性別にあっても、可能性があると考えています。 田中宏輔さんの詩の日めくり、読んでいる途上です。長いですね 笑。大変な思いをしています。
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