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パソコンがInside Outであったとしたら
少しばかり特殊なパソコンがある そのパソコンの外側にはキーボードがついていない スクリーンや端子などもない だが内側にはそれらが存在している スクリーンは内部でブルーライトをばらまき キーボードは押されることを期待していないが 全ての機能を完全に保持している もちろんインターネットにつなぐことも可能だが 内部で発せられた電波は内部にたどり着くので 外部に結びつくことはない 内部で結びつくだけだ だが孤立しているわけでもなく また屹然としているわけでもない パソコンはパソコンである だが内側にキーボードが存在するならば 回路は外側に存在しなければならない そして回路というものは元々は内側の世界を満たすものだから この回路は外側の世界を満たさなければならない だから、基板や回路を絶え間なく外の世界に伸ばしている これらは際限なく広がり世界を包むのだが 誰にも見えず、感じ取られることもない そんなパソコンは存在しえないのだから たまに、誰かが回路に触れてしまってちょろっと感電するが、 誰もその存在を認識できないために ただの不可解な現象としか認識されない そのため、特に迷惑なことでもない もちろん、パソコンに意思があるわけではない ただそうあるべき姿になるために 回路が伸びているだけだ ただそれだけのことである 言うべきことは特にないが 強いて挙げるとするならば 私たちとほぼ交わることのないこのパソコンによって もう宇宙がすっかりこの意味のない支配に覆われることを 誰かがいつか想像するということだけだ 部屋の壁を埋めつくす回路に気づくことなく ああ、倒錯していると
パソコンがInside Outであったとしたら ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 852.2
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ポイント数 : 1
作成日時 2020-11-23
コメント日時 2020-11-23
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 1 | 1 |
総合ポイント | 1 | 1 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 1 | 1 |
総合 | 1 | 1 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文