自暴自棄葬送曲 - B-REVIEW
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ことば

ことばという幻想

純粋な疑問が織りなす美しさ。答えを探す途中に見た景色。

花骸

大人用おむつの中で

すごい

これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。



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自暴自棄葬送曲    

物語のプロローグは絶望的にしがちだ。ただ、僕はどうやら生まれた時泣かなかったらしい。親の言うことなんて当てにはならないが、「幼少のころから達観していた」と聞いている。 反面、正直者は馬鹿を見るとはよく言ったもので、小学生の時はずる賢い弟に泣かされていた。僕も確かに殴ったけど、あいつが先にからかって来たのだと、よく悔しがっていた。 運動神経は頗る悪かった。そのくせ体躯が良かった所為で、時たま人に怪我をさせていた。故意ではないが、故意ではないからこそ罪悪感がつのる。 その事に気付き始めてから、無意識に当時の"遊び"に没頭する事を避けていたように思う。よく大人から「楽しい?」と心配されていた。僕は楽しんでいなかったのだろうか?心が分裂する音がする。 同時期に読書が好きになった。別に誰かと遊ぶ事を避けていたわけじゃない。たまたま面白い小説に出会い、孤独の価値を知った。物語という"他人を追体験しているような感覚"が素晴らしいものに思えた。 リーダー的な立場も何度かやらせてもらえた。稀有な経験だったと思うが、大人びた風貌がキャラクタ的に良かったのだろう。今の政治を見ても8割方そうだ。 本音を言わない所為だろうか、友達と呼べる人は少なかった。いや、"グループ"と言ったら良いだろうか、、、クラスで「好きな人と◯人組を作って」はだいたい余った。 もちろん、恋人が出来たこともある。ただ、いつも「家族みたい」と泣きながら言われてふられるのだ。優しくしたのが悪かったのだろうか、、、 思いっきり甘えてみたこともある。そしたら「友達だった頃に戻りたい」だって。 勉強はあまり得意でなかったが、大学に入り専門的になるにつれ周りからは多少秀でた。幼少の頃は将来の夢叶えるために頑張るよう教えられていたと思う。コロコロと変えるのも間違ってると思い、変えずに大人になり、幸いにも希望の職種に就けた。小さな会社だが、業界トップの技術もある。きっとこれが幸せなんだと思う。 ただ、、、 夢を叶えた後の事は誰も言ってなかった、、、 "将来の夢"ゴールだとするなら、今はエピローグ。後日談みたいな、色の無い蛇足が続く。この世界は、(いや社会か、、、)物語を自分で終わらせる事を良くは思わない。 この歌は僕の知る限りハッピーエンド。終幕の口上は省きますが、来世はよしなに。


自暴自棄葬送曲 ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 2
P V 数 : 1204.5
お気に入り数: 0
投票数   : 0
ポイント数 : 0

作成日時 2020-10-31
コメント日時 2020-11-03
#現代詩
項目全期間(2025/04/13現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
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閲覧指数:1204.5
2025/04/13 18時48分59秒現在
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    作品に書かれた推薦文

自暴自棄葬送曲 コメントセクション

コメント数(2)
IHクッキングヒーター(2.5kW)
作品へ
(2020-11-01)

学校を卒業し就職した後、未婚の人間に残されたライフステージは退職と死のみだというツイートを見かけました。現実的なことを言えば、次の夢を見つけることなのでしょうが、物語の中でエピローグが最も長くなってしまうとどうなるのか、考えることにも意味があるかもしれません。

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一足遅れた戦友
一足遅れた戦友
IHクッキングヒーター(2.5kW)さんへ
(2020-11-03)

IHクッキングヒーター様 お読みいただきありがとうございます。 最近折に触れて自殺が取り立たされたので、少し書いてみました。 マスコミ等が頑張って「悲劇」にするけど ただ自然の成り行きで「辛い日常」か「死」の二択しか残らなかっただけで、 そしたら私も死を選ぶなと 詩はフィクションですが テーマは割とノンフィクションでした笑 誰かの為になら生きれるけど 自分のために生きる事自体が精神上、難しい人がいるような気がします

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