Glass onion - B-REVIEW
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PICK UP - REVIEW

ことば

ことばという幻想

純粋な疑問が織りなす美しさ。答えを探す途中に見た景色。

花骸

大人用おむつの中で

すごい

これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。



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Glass onion    

凍てついた空から白い雪が 大地を傷つけないように 時間をかけて少しずつ降り積もった 昼間のうちに温もりを蓄えていた摩天楼が 病んだ空の痛みに小さく震えた 賑やかさに飢えたストリート 孤独に踊る少女のステップが響き渡る 歪んだ街を落書きに飽きた盲目の詩人が 油でまみれた輪郭を頼りに 重い影を引きずりながら がらくたを漁って歩く 昨日の朝 同じ場所で 一匹の野良犬がひっそりと息をひきとった 僕は練習に明け暮れる三段跳の選手だった Misery Misery Misery 愁いのある心の貧しさに触れて 腐りかけては水の中で息を吹き返した 栄光で飾られた広場では仲間たちが エンジンをかけて 僕の帰りを待ち続けてくれた 花束はいつか届けるつもりだった 自分を打ち砕いて迎えにゆくつもりだった 取り留めのない乾いた言い訳が 一本のインクを使い果たしても 尚止まなかった まるで誰のせいでもない運命が ひとつの生命を奪っていった夜のように 誰も正しいとは言わなかった 誤りだと責めたりもしなかった 幻想をさまようことの罪深さ ガラスの玉ねぎの中だけでこだましていた



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作品データ

コメント数 : 0
P V 数 : 1058.8
お気に入り数: 1
投票数   : 0
ポイント数 : 0

作成日時 2020-10-11
コメント日時 2020-10-11
#現代詩 #縦書き
項目全期間(2025/04/10現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
可読性00
エンタメ00
技巧00
音韻00
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叙情性00
前衛性00
可読性00
 エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
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閲覧指数:1058.8
2025/04/10 02時28分34秒現在
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