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雪女
禁戒の昔話に幾年の 住まい粉雪と溶け去りて 桜の色も酒の香も しんしん積もる雪の下 雪駄を履かぬ雪道の 血の滲む痛さを知る
雪女 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 2886.5
お気に入り数: 1
投票数 : 4
ポイント数 : 12
作成日時 2020-10-11
コメント日時 2020-11-07
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 3 | 3 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 1 | 0 |
エンタメ | 1 | 1 |
技巧 | 3 | 2 |
音韻 | 3 | 3 |
構成 | 1 | 1 |
総合ポイント | 12 | 10 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 1.5 | 1.5 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0.5 | 0.5 |
エンタメ | 0.5 | 0.5 |
技巧 | 1.5 | 1.5 |
音韻 | 1.5 | 1.5 |
構成 | 0.5 | 0.5 |
総合 | 6 | 6 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
コメントありがとうございます!実は僕も雪女が好きでして。ただし、自分の中の雪女は人間に恋をしたはかない妖怪のお話として、ずいぶん脚色されている気がします^^
1雪の刺さるような冷たさが伝わってくる作品だとおもいます。 特に、 >桜の色も酒の香も しんしん積もる雪の下 この部分が、春の暖かさや賑わいを全て覆って、冷たさと沈黙で支配してしまう雪の世界をよく表現されているように感じました。
2雪女の話って、雪女が主人公の男とまぁまぁ長い間夫婦として生活をして子供も生まれてっていう結構長い期間のお話なんですが、短い詩にしたくてこんな風になりました。平凡で幸せな生活の中で突然始まったあの夜の話、楽しかった暮らし、そして夫があんだ雪駄を履かずに久しぶりに歩いた雪道が痛々しいという、、、。丁寧に読んでいただき、そしてコメントありがとうございました^^
0初めはピンと来なかったのですが、うるりひとさんのコメントを読んでなるほどと思いました。 夏か冬に読むといいかも知れません。
1コメントありがとうございます。自分は心配性で、ちゃんと伝えないと!という気持ちが多く、なんでも説明してしまう傾向があります。今回はちょっと思い切って色々な言葉を省いて書いてみたのですが、そにへんのバランス感覚が難しいです。
0古臭く、かつ味わいも乏しいと思いました。そのことから察するにこの詩の作者はプロの詩人なのではないでしょうか
1皮肉を含めたお褒めの言葉をありがとうございます。 入賞作品を見ていると、見たこともない言葉の組み合わせや、死や宗教について見たこともない新鮮なメタファーを用いたものなど、キラッと光る個性を孕んだものが多いのですが、実は自分は苦手なんです。特に題名が雪女なので、どうしても古風な言葉だけで飾ってあげたくなります。 でもそのうち言葉の詩的な化学反応にも挑戦していきます。
0雪女の物語で出てきた夫や子供たちが亡くなって、時間がたった後の話なのでしょうか。 夫や子供たちは人間ですから、寿命で亡くなってしまいますが、雪女は幽霊か妖怪のようなものなので、おそらく寿命はないでしょう。そんな雪女が、ふと夫と暮らした家の前を通りかかってみると、家はすでに廃墟となってしまっていて、雪に埋もれていた。という話のように思えます。 悲しさや寂しさ、痛みを感じる、個人的にとても好きな作品でした。
1コメントありがとうございます。 自分としては、雪女が夫と一緒に暮らしたが、出会った時のことなどどこか記憶の彼方に消えさっていた時、ふと夫があの雪の日の話をしてしまった。妖怪の定めか、一瞬にして別れは訪れ愛する子を置いて去らなければならない。夫と一緒に暮らす前は、雪駄などはいたこともなかったが、人間の暮らしに慣れた今、夫の作った雪駄のない雪道は血が滲むほどに冷たかった。という感じです。
0一連、そして二連の韻律から三連の最後にわずかに崩れるような調子に変化するあたりに叙情を感じるようです。幾年、粉雪、溶け去りて、酒の香といった選語が雰囲気を高めているようにも思いました。
1韻律が崩れるの好きなんですよね。 儚くて。 もっと新鮮味のあるワードチョイスをしたいところですが、雪女にはこれがいいかなと思っています。
1すごく好き!です。 最初、雪のもつやさしさ…というかあたたかさというか、 色んなものを下敷きにしてふんわりとつもる、しずかな孤独を想像していたんですね。 それは美しいけどどこか人間離れしていて「ああ、きれい~」という味わい。 でも最後、血、という単語から一気にそれが肉体を伴う”人間”、”女”の物語になってしまう。 粉雪のように消えて何もかも忘れてしまえそうな雪が降って、実際色んなものがその中に包まれるけれど、 血のにじむ痛みはそれが現実で、夢ではないということを強く突き付けてくる。 ワードチョイスも最高でした。 特に雪が沈めてしまうものの中に「酒の香」を入れ込むセンス……! とても素敵な作品でした。
2雪女だから雪の冷たさなんて気にもならないはずだったのに、人の暮らしに慣れたから、、、。というのが最終連です。 酒の香は雪女と主人公の幸せな暮らしが思い浮かぶように入れました。 コメントありがとうございました。
0いいなぁ。所謂、雪女の説話をもとにされているんだと思うのですが、それをこんな風に語れるのが素敵です。血の滲む痛さ、がそれまでの夫や子どもとの別れに心痛めているようで、グッ、と来ました。雪女のイメージの白と血の赤が鮮やかに滲みます。
1雪の身にしみる冷たさを感じます。古風な言葉、今の私の知らないリズムと音を持っている。雪道を歩く人の姿が遠くに見える。冷たいながらも、息を吐きながら前に進んでいく強い意志が身近に感じる。 冷たい詩なのに、熱い命を感じる。
1白と赤のコントラストは自分も大好きで、北原白秋の雪と林檎の短歌とか。好意的なコメントありがとうございました!!
0前半の2連は昔ながらの、というか、古風なというか、七五調のリズムを使ったんです。最後はドラマチックに聞こえるように崩してみました。
0雪女のラストは消えてなくなってしまうと間違えて記憶していたので、いつか壊れる幸せなら、いっそのこと自分の手で壊してしまえと実行してしまった悲しい雪女の話しかと想像しました。 でもコメントを読んだら一緒に暮らした男と子どもの前から去っただけでしたので、過去の幸せを雪の下にしまい思い出と共に1人生きてく痛さが沁みました。 雪が降る日にまた読みたい作品です。
1色々とバージョンがあるかと思いますが、日本映画史に残る名作映画「怪談」の雪女は、どちらかというと我が子との別れが惜しかったような描かれ方をしていました。 雪女がさった原因はやはり夫が約束を破ったため、人間とは一緒にいられなくなったのだと思います。
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