自転車に乗って - B-REVIEW
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PICK UP - REVIEW

ことば

ことばという幻想

純粋な疑問が織りなす美しさ。答えを探す途中に見た景色。

花骸

大人用おむつの中で

すごい

これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。



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自転車に乗って    

季節の変わり目には亀裂のような 繋ぎ目から忍びこむいたずらな風にまざって さも 優しげな感傷が入りこみ 甘い匂いの薄膜で大気をつつむ  川遊びする少年たち  ──彼ら、じきに尻まで濡らす  四つ葉を探す娘  ──そのうち小雨が降りだすぜ  夜に紛れて駆け寄る恋人たち  ──つかのま輝く星みた喜びさ  橋を車は流れる  ──穏やかな時間そのままに  川岸の青年のさびしい目  ──また会う日まで、お元気で ところがその時 ぼくは急いでいた おまけに下り坂だった それで 自転車で 猛スピードで(薄膜に緩衝材はなかったし) 突き破ってしまった、真正面の真正面から!



自転車に乗って ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 9
P V 数 : 1682.2
お気に入り数: 3
投票数   : 2
ポイント数 : 1

作成日時 2020-10-09
コメント日時 2020-10-27
#現代詩 #縦書き
項目全期間(2025/04/13現在)投稿後10日間
叙情性11
前衛性00
可読性00
エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
総合ポイント11
 平均値  中央値 
叙情性11
前衛性00
可読性00
 エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
総合11
閲覧指数:1682.2
2025/04/13 09時30分49秒現在
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    作品に書かれた推薦文

自転車に乗って コメントセクション

コメント数(9)
藤 一紀
さんへ
(2020-10-11)

こんにちは。読んで下さってありがとうございます。つか、そういう角度から来たか!という感じで、自作を新しい視点から捉えることができました。もうエロ詩に読めてしまう。いや、もしかしたら書きたかったのはそれだったのかもしれない……などと思いはじめております。笑 コメント、ありがとうございます。

1
いけい・るか
作品へ
(2020-10-11)

季節の変わり目を瞬間毎に区切った表現が印象的でした。ゆるやかに季節ゎ 包み込む薄膜を、自転車に乗って突き破るというイメージに、清々しくて目まぐるしい気持ちがして、詩を楽しめました。

1
いけい・るか
いけい・るかさんへ
(2020-10-11)

すみません、自分のコメントに誤字がありました。ゎの部分は「の」です。

0
r
作品へ
(2020-10-11)

>ところがその時〜 のコメディ調に変化するところが、季節の変わり目と相まっておもしろかったです。 薄膜を突き破った先に、どんな景色が広がっているのか気になります。

1
藤 一紀
いけい・るかさんへ
(2020-10-12)

こんにちは。読んで下さってありがとうございます。区切った箇所ですが、ここもともとはめちゃくちゃ長かったのです。といっても各四行とか五行だけど。どうにも邪魔なので全部スパッと削りました。結果こうなったのですが、風通しがよくなってスッキリしました。楽しんでいただけたようでもあり、嬉しいです。コメント、ありがとうございます。

0
藤 一紀
作品へ
(2020-10-12)

こんにちは。読んで下さってありがとうございます。ぼくは「懐かしい思い出の記録」ではなく、詩を書きたかったんです。それが自転車で薄膜を突き破らせることになっていったのだろうと今になって思います。ですので、突き破った先に見えているのは「今」と言えるかもしれません。このコメントをいただけなければ気づかなかったことです。なんだかへんちくりんな返信で申し訳ありませんが感謝しています。コメント、ありがとうございます。

0
藤 一紀
rさんへ
(2020-10-12)

すいません、間違って「作品への返信」になってしまいました汗  

0
杜 琴乃
作品へ
(2020-10-27)

生きながらにしてみる走馬灯のようです。でも自身の記憶というより、目の端に映り込んだいろいろが理由もなく美しく見えたものといった感じがします。これがジェットコースター効果というものなのでしょうか。 >ところがその時 ぼくは急いでいた なにはともあれ、この「ところが」の使い方がもう最高。めちゃくちゃ好みです。前にあるきらきらとした五つの美しい景色を一気にひっくり返してしまう、この「ところが」。 >突き破ってしまった、真正面の真正面から! この「!」の終わり方も好きです。最終連がことごとく好みです。何度読んでもドキドキして若返る気がします。好きしか言えなくてまともなことが書けないです。申し訳ないです。

1
藤 一紀
杜 琴乃さんへ
(2020-10-27)

こんにちは。読んで下さってありがとうございます。最終連の着想は下書きの二回目くらいで出てきていたのですが(というのもそれまでの流れでいくと単調になるというのもありまして)、この形に落ち着くまでにもう三回くらい書き直しました。卓袱台返すみたいに思い切りひっくり返したくなって目いっぱいアクセル踏み込んだ感じです。気に入っていただけたようで冥利に尽きます。ぼくにとってはこのコメントが「もう最高」です(^^) 改めて、コメントに感謝します。

1

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