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ポラリス
孕んでいた情熱が 眼から涙として流れ 同胞の海へ帰った日 ニゲラの花の 方位磁針は いずこの森へ消えたのか 見たことの無い時代にも ノスタルジアを感じている 消えた菓子らの面影が 電車の結露に映っている 黄ばみ錆にまみれ 不要になった家電にも 微かに愛の熱が残り 腐敗していく新聞紙さえ 思い出という夢を載せていた 遅れてはいけないと 夢を見ては駄目だと 未来と名付けた子らが歌う 胸の切なさのひとつさえ 言葉に出来ず大人になり 悲しみを湛えて 心持ちは冷めゆき 昼夜なべて立ち廻る 同胞の海よ 月の仄明かり 胸郭に抱いた夢 わたしの、北極星、 いずこの森へ消えたのか
ポラリス ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1158.1
お気に入り数: 0
投票数 : 1
ポイント数 : 4
作成日時 2020-10-02
コメント日時 2020-10-03
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 2 | 2 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 2 | 2 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 4 | 4 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 2 | 2 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 2 | 2 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 4 | 4 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
《見たことの無い時代にも ノスタルジアを感じている 消えた菓子らの面影が 電車の結露に映っている 黄ばみ錆にまみれ 不要になった家電にも 微かに愛の熱が残り 腐敗していく新聞紙さえ 思い出という夢を載せていた》 ノスタルジーを強く思わされる描写でした。 特に、愛の熱というものを捨てられた家電、無機物に宿らせることで感じる虚しさが美しいです。 小さな町の小さな通りか、大きな街の裏路地か、誰にでも共通するノスタルジーを描くことができました。
1大きな大きな杉森の中で、迷子になっているのかな。 でも本当は、杉の森なんかじゃなくて、この人がいるのは、星の見えないくらい夜も明るい、コンクリートジャングルなのかもしれない。
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