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すい-すい-Y.S.君の詩(その2)
瞳は真っ黒なのに ちっとも 黒ずんだりしない お弁当を食べる 誰にも気づかれないような 太陽を浴びて。 どちらにせよ拭う窓 牛乳パックは干さないけど ささくれ痛いな、 S君に言おうか 等しい距離で次々歩く スカートの膨らみを撫でられたら 歌声がちょっとうわずるかも知れないな コロイド粒子だったのだろうか 夢の中でも拭う窓 チョークで汚れた 心が腫れて 椅子を引きずったら扉が閉まる のを見ていたのかも知れないな うんこを流して、 海を見に行こう 誰にも気づかれないような 太陽を浴びて。 おやすみなんて考えたら 歌声がちょっとうわずるかも知れないな
すい-すい-Y.S.君の詩(その2) ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1354.4
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 3
作成日時 2020-09-26
コメント日時 2020-09-29
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 1 | 1 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 1 | 1 |
総合ポイント | 3 | 3 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 1 | 1 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 1 | 1 |
総合 | 3 | 3 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
>瞳は真っ黒なのに >ちっとも >黒ずんだりしない たとえば赤い下敷きを翳したら視界は赤くなる。でも瞳は真っ黒なのに、白は白く見えます。ということかなぁ、と思って、これってすごく純粋な視点で発見です。 > うんこを流して、 > 海を見に行こう 私のなかで、「便が流れていく先」と「海」が同じ場所に思えて、すごい好きです。便と海って一般的なイメージは汚いものと綺麗なものの代表として正反対の存在だと思うのですが、最終的に合流するというか。同じものになるという感じがしてイイです。 >歌声がちょっとうわずるかも知れないな なんといってもこの文句です。歌声がうわずってしまうのって、心理的な要因が大きいと思うのです。なぜ、うわずってしまうのか、を想像したとき、めちゃくちゃに胸が締め付けられました。 これが作中で唯一、語り手自身の気持ちを告白している部分で私にとっての殺し文句でした。この文句を聞いた瞬間、愛おしいと思う気持ちが一気に噴き出してきちゃって、もうめちゃくちゃ好きです。
0コメントついてうれしーです。ほっとしたー。 僕は、逆に、 杜 琴乃 さんが触れられなかった部分に突くべき隙が読めると思います。 >歌声がちょっとうわずるかも知れないな という句は1連目では「スカート」をきている人物が主体で、2連目では「おやすみなんて考え」る人物が主体であるように読めるのですが、少なくとも1連目で主体の人物は語り手ではないなと感じる。なぜなら、 >等しい距離で次々歩く というとき、語り手がスカートをきている人物を観察している感じがあるから。 つまり、同じ文句でありながら、一方は「語り手自身の気持ちを告白している部分」で、他方はそうではない。 あとなんか全体的に言い方が反実仮想なんですよね、思弁的というか。そういう彼の逃げ腰(?)な姿勢が逆に彼の純粋さのようなものを表しているあたり、やっぱり愛おしい。鳴海
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