てらてらとした梢枝
驟雨に打たれた緑葉たち、雨の旨みにうなっては
擦れ合いながら、森の潮騒を立てていた
やがて雲の灰色に覆われると、彼らは濁る
始まる予兆に、歪んだ顔、固める
朝、キオスク限定卵かけ風味おにぎりを
口に転がしはじめるとき、僕の舌はあたたかいのに
それが腹に転げ落ちると、とたんに濁る
熾火はいつだって、始まり、が燻っている
自然的な、火の影の後ろには
人・為・的、の三文字
白けた美しさが揺らめいて
小綺麗なシャンプーボトルをプッシュし
トロトロと、シャンプー液が押し出されて
髪に塗りたくられ、溢れ出て
僕の肩甲骨を伝えば
それは透明な、一日の始まりだ
一切合切、昨日の厚ぼったさから抜け出す
また濁る時が来ようとも
始まる、という透明感は断続的に、響き続けるんだ
作品データ
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作成日時 2020-09-06
コメント日時 2020-09-08
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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2024/11/21 23時39分06秒現在
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私の中に美しく響いていく、ひとつひとつの言葉にうっとりとしながら聞いていました。 様々な描写に出てくる白、層が重なって、濁った白、の色を思いながら、 一方で、まっさらな透明な気持ちで思う白を思い浮かべました。
0コメントありがとうございます。どれだけ感覚や知覚が濁ったとしても、なにかが始まる瞬間においては、そういった濁りが払拭されるように思います。たとえそれが人工的な『白』が上塗りされているだけだとしても。そういった、始まり、色でいうなら楽子さんが言ってくれた通り『白』を、日々重ねていく作業や行為が、毎日を支えていてくれてます。楽子さんの読み方がとても嬉しいです。
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