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こんなもの
目に見えるものしか信じないあなたは 明日、瓦礫の上に立ち尽くす ──集団墓地の鶏頭の花が確かな直線のまま 空を見上げるように、動じない あなたはきっとこの先もそのように生きてゆく そしてそれゆえいつまでも、きっといつまでも、知らない こと、今教えてあげます ※登場人物は読み手のまつ毛の先へ頬が当たる程度接近し読み手の目尻を掠めながら耳元へ囁く (私たちが立っている、と思っているこちらの下側、と思っている側は実はあなた空、と思っている側であってたったい ま じ ゆ う ら っ っ っ っ っ かの途中にあること を) ※登場人物による死者の永眠を覚まさない程度の囁きの直後読み手は突如中空身体上下逆さまに自由落下しながら本作品を読みすすめる あるいは本作品を模写する際は落下しながら書くこと ふるさとの田も青々とした山そのものも 特急も掲示板もポチも あ な た の 中 に は 何 一 つ 形 な く もとこるいてけ続を壊崩てしと字文らす字文 い なら 知 ※読者は本文についてその詳細な意図を認知出来ずまた5時方向下降一直線という暗愚で無知で詩情知らずな技法に疑問を呈し作者を見下すがそのことについて何の罪もないのでふと視界を前方にやればあなたの1番お気に入りのシャツも今中空を舞っているが気づくのが遅く手が届かないことも気にしない ※あなたの自由落下はとうとう止まらず地面に激突し50cc程度の血液と小腸の一部のみがあなたを構成する生命となるが信念は揺らがないので声は聞こえるし目も見える ※あなたは宙に浮かぶ登場人物を無い視覚で認知するが信念があるのでそのことについて疑念は抱かない ※あなたは登場人物を見つめ、登場人物はあなたを見つめる ※空には無数のちぎれ雲があるが私は雲の名を知らないのでその無知について陳謝しているがあなたは本文についてここで読み終える自由がある 「生きるのは、 最後は、最後生きるのは、 私と雲のようなふしだらな、 私のような、ふしだらな、 ふしだらな ふしだらな ふしだらな ふしだらな (登場人物は泣いているが信念と小腸のみであるあなたにその理由は分からないし分かる必要などない)ふしだらなふしだらなふしだらな命しか、ない、 ※(私はあなたになれないから、あなたはこの最終行について私が作成に一文字あたり20秒以上かけており存在しない真心を必死で詰め込もうとしていることなど知らないで生きて良いしあなたはあなたの信念がある) 」 ※信念が無いから私はいつまでも記入を続け前行にて最終行を偽った罰でこのまま死に、信念のあるあなたはあの雲海が死ぬより生き永らえる
こんなもの ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1285.9
お気に入り数: 1
投票数 : 0
ポイント数 : 4
作成日時 2020-08-24
コメント日時 2020-08-27
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 1 | 1 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 1 | 1 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 1 | 1 |
総合ポイント | 4 | 4 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 0.5 | 0.5 |
前衛性 | 0.5 | 0.5 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0.5 | 0.5 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0.5 | 0.5 |
総合 | 2 | 2 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
最初は訳がわからなかったのに何回も見るうちに癖になる不思議な詩です。 ただの視覚詩かなと思ったのですが、読んでるうちに呑み込まれて自由落下していってるような。落ちているのは自分の方なのか?誰なんだ? ただ落ちていく、ような。 そんな感覚。不思議ですね。
0書き出しの一文がかっこいいと思い読み始め、そのまま最後まで読みました。文体や雰囲気が読んでいてぬふっと笑ってしまうような諧謔的な感じで、個人的に好みの文章です。 この詩のわたしはすべてから断絶したまま、というように感じ、断絶したままで終わりなのかな、ということを考えました。
0何回も読んで頂けるなど、恐縮です。 こんな詩とも恨み言ともつかぬ訳の分からない文章に時間を割いて頂けることに、申し訳なさと少し救われた気持ちを感じております。
0コメントありがとうございます。 お恥ずかしいことですが私は詩が書けません。 詩情も持ち合わせておらず、皆々様の作品の屁にもならぬような文字づくりしかできない下の下の才能に嫌気がさしております…… ……のに、数ヶ月一つの作品について考え、温め、その後わざわざ現代詩投稿サイトにログインし、文字の体裁を整え、これでもう問題は無いかと何度も確認した後、投稿のボタンを押す、ということのちゃんちゃらおかしさたるや、全く滑稽な話であると思います。 きっとそのようなどっちともつかぬ阿呆な感情の揺らぎの中で、よびな様のおっしゃる通り作中の私の断絶、遮断、絶望、そう言うものを書き上げた次第でございます。 ですから本作品の私は、現実世界の作者としての私と同義であると思い、作中の私の人称についても揺らぎを持たせた次第でございます。 特に断絶という点について汲み取って頂けたこと、幸甚極まりなく存じます。
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