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プラスチックを噛んでみるとか
プラスチックを噛むような味がする よくある比喩表現 どんな味なのかわかりません だって食べたことがないんだもん! 石ころを食べるような味がする これは少しだけ理解可能 ケイ素と鉄とマグネシウムと?あとなんだ? モノによるもののまだわかります。 まちがえて食べたこともあるし むかし でもプラスチックは解せない わからないものはわからない プラスチックとは 石油から造られた有機化合物 つまり炭素、水素、酸素で構成されたモノ 人間と似ているね 人間すごいや 水素9.5%、炭素18.5%、窒素3.2%、 酸素65.0%、ナトリウム0.2%、 マグネシウム0.1%、リン1.0%、 硫黄0.3%、塩素0.2%、 カリウム0.4%、カルシウム1.5%、 鉄0.005%、その他1.7% これが人間の成分表らしい 大体は水素と炭素と酸素だ ふーんそうなんだ てれれっててててー。 てれれっててててー。 てれれってててて、てて、てってってー。 (音楽再生) 大きい箱に女性アナウンサーと 白衣姿の男性。 上手より登場。 女性「今週も始まりました! 10秒クッキングのお時間です! 材料はこちら! ・フェノール樹脂 10グラム ・エポキシ樹脂 10グラム ・ポリエチレン樹脂 10グラム ・アクリル樹脂 10グラム 」 女性「先生前回は様々な紙を食べましたね! 今日は合成樹脂を食べるということでしょうか?」 男性「そうですね。」 女性「ちなみにこれらの合成樹脂にはどのような違いがあるのですか?」 男性「それはですね、まずそもそも合成樹脂というものの分類についてですね。」 約15分ほどの解説映像が流れる。 女性「それでは早速食べてみましょう! ええ!やはりどれも味がしないですね! 無味です! 強いて言うなら石油の香りがします!」 男性「そうですね。やはり合成樹脂というものは食べられるものではないですから。」 再生終了。 結局、プラスチックはどんな味なんだ? 近くにあったペットボトルを噛んでみた やっぱり味はしない ただ噛みごたえはわるくない いや、案外噛むのが楽しくなってきた たのしい石油のような味だ 石油のような味ってどんな味だろう? 今度石油も試さないと そもそも、石油ってどこで食べるの? いや、これ噛むのたのしいな! 「ちょっと、レオが何か齧ってる。 なに食べてるの?ちょっとそれ、プラスチックじゃん!ママー!レオがまた食べてる!」 どこかの飼い犬が 今日も今日とて唸っている 齧って離さず唸り続ける 家族の日常風景 「レオー。はーなーしーなーさーいー。」 「いやー、なんで変なものばかり齧るかな。」 「前買ったおもちゃはもう飽きたの?」 レオはどうやらペットボトルが とにかくお気に入りのようだ 「また病院に連れて行った方がいいかしら?」 「今回はそんなに食べてないから大丈夫だろう。この前、トイレットペーパーの芯を食べてた時よりはマシだと思うぞ。」 てれれっててててー。 てれれっててててー。 てれれってててて、てて、てってってー。 「お、始まった。30分クッキング。」 「レオも見るー?」 「レオもテレビをじっと見てるけど 解るのかしらね?」 「この前、パパと科学の番組見てたよね。」 「レオもテレビ好きなのかな?」 今日もレオはテレビを見つめている
プラスチックを噛んでみるとか ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1611.6
お気に入り数: 1
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2020-08-23
コメント日時 2020-09-20
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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技巧 | 0 | 0 |
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構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
比喩があまり好きではないので、冒頭のところは良いなと思いました。またプラスチックと人間の構成が似ているのは知りませんでした。
0この作品を知り合いに見せたところ、意味がわからんと言われたので解説します。 これは犬がプラスチックってなんなんだ?と噛んでみるお話です。 それだけです。 ある家の飼い犬はいつも家族と料理番組と科学番組を見ています。ここの犬は微妙に頭がいいため、番組の内容を少しだけ理解しているのです。 ある時、犬は思います。 プラスチックってどんな味がするんだろう?そこで思い出します。この前、番組でプラスチックの説明をしていたな、人間の組成ってこんなんだっけな?など。 考えていくうちに犬の中で料理番組と科学番組が混ざっていきます。 なぜなら犬にとってテレビは所詮人が映る箱のため、実際の現実とは違い、夢のようなものなのです。 いつもの料理番組と科学番組の内容が混ざった夢なのか思考なのか、なにかを考えます。 結局、犬はプラスチックを噛むことにしました。理屈を捏ねてたけれども、本能的な齧りやすさには勝てませんでした。めでたしめでたし。
0コメントありがとうございます。 非常にこの詩が分かりにくいらしくてあれなので今解説コメントを書きましたが、犬にとってはプラスチックと人間の違いはよくわからないわけです。同じ有機物だと科学番組では言っていたけれど。所詮、犬は犬なのです。 最初、プラスチックを噛むとはどういうことなのか?を疑問に思ってこの作品が生まれたので同じ意見を持ってくださるのは嬉しい限りです。 ありがとうございました。
0↑説明、ありがとうございます。よくわかりました。 ?くおん? まだ生きるわんこさんの作品、全部読ませてもらいました。 コメントができなくなったものもあり、残念です。 文字を画像にした作品が、大好きです。MOMAにあってもおかしくないと思いました。
0コメントありがとうございます。 文字を画像にするのは何気に文章表現自体に制限が出てくるのでそこはアートの世界のようになってしまい、難しいところですが色々と試行錯誤してみようと思います。 おまけ情報ですが文字描きが死んだというあの作品は、文字を文章で表現していたあの人間がかつて死体になった、という詩でもあります。死んでるのか生きてるのか分からず、それでも心のどこかにいて叫んでいるわけです。
0大きい森の一本の大きい木からいくつ物光が差し込むような作品で素晴らしいです
0コメントありがとうございます。 今回はいつもと違うコンセプトで書いてみました。気に入って頂けたなら幸いです。
0最後の犬のレオのエピソードがいいと思いました。石油製品とかユーモラス詩だろうかと思いました。ああ、レオは人間の子でしたろうか。思わず犬の子だと思ってしまいました。最初の連からレオ君のモノローグみたいな感じですね。レオ君視点から、親たちの視点に後半は移ったような。
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