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文字描きは死んだ
聞こえますか。 私です。ごきげんよう。1年ぶりですね。 何が見えますか?僕が聞こえますか? 文字の沼に落ちても、次の日には行方不明。 ただ揺られて会社にたどり着いて、 甘いなにかに呑まれてマイクロスコープを覗いて。 僕はその中にいますか? 君はなんとか技術職になって。 人から逃げるようにモノに逃げて。 文字からも逃げて。 感受性を突き放して。 残ったものはなんでしょう? ロジカルな文章を書け、論理、論理、論理、嫌なほど叩きつけられて。 何度も赤い字で直されましたまとめ資料。 お前の文章は稚拙だ。 そう言われているようで 赤い字が血のように見えて。 __マイクロスコープが動かないんです。 働きたくないって言ってます。 なに言ってるんだお前。 マイクロスコープは話さないよ。 なに、妖精でも見えるタイプなの?__ いつしか、たった入社半年で会社のエースになったね。 実験をして、上司に報告するだけで。 その代わり、甘いなにかの量は増えていったね。 そういえば夢を見たよ。 沢山の黒い空き缶の上で君は干からびて、 君はただ ・・-・・ ・・ ・・- ・-・・ ---- ・-・- ・---・ と呟いていた。 あれ以降、空は笑わなくなったし、 空気は冷たいだけ、 人が目の前で倒れて血塗れになっても 何も感じなくなったね。 僕の声、聞こえていますか。 いつの間にか課長に叱られるようになって。 叱責の夢にもがきだしましたね。 ねぇ、あの頃を忘ましたか。 僕がようやく腕を伸ばして掴めたのはSNRI 君は今、甘いなにかを呑んでるね。 そうか、君はもう。 聞こえますか、 今、君はどこにいますか。 文字で漢字を描いていた君は今 私のどこにいますか、誰か教えて、誰か ぅう 辛 痛 い ・-・ ・-・-・ ・-・-- ・・ ねぇ 私 も -・・-・ ・・-・・ -・-・ ど り たい、あのころみ の た し い い かえして に
文字描きは死んだ ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1815.8
お気に入り数: 3
投票数 : 0
ポイント数 : 4
作成日時 2020-08-21
コメント日時 2020-09-02
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 1 | 0 |
技巧 | 1 | 1 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 1 | 1 |
総合ポイント | 4 | 3 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 1 | 1 |
技巧 | 1 | 1 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 1 | 1 |
総合 | 4 | 4 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
わーい。モールス間違ってるじゃん。 おばかさん。きゃっきゃっ。 どうしてこんなことに。
0狂人が書いた詩と芸術家の書いた詩の狭間にあるようなギリギリな詩でした。 一歩間違えば完全に犯罪者の書いた絵のようなところへ落ちていくのを踏みとどまっているという印象です。 それゆえにとても刺激的でした。普通に面白かったです。 ミステリー小説か何かで、異常者が残した手記として使いたくなるような一節でした。 (悪い意味で言っているわけではありません。悪しからず。)
0読んでいて少し怖くなりました。でも心配もしてしまいました。 それだけ切迫したような詩を読んだことはありません。
0コメントありがとうございます。 元々詩などをちょこちょこ書くのが趣味でしたが、入社してからあまり書けなくなり、自然と病んでいく自分を遠くから見つめてあの頃の自分はどこに消えたのか?どこに埋まっているんだ?と睡眠薬を飲みながら自分を発掘しました。すると何故かこんなことになりました。 面白いと思っていただけたなら幸いです。
0コメントありがとうございます。 詩を書いていた学生時代、入社前はあれほど楽しかったのに働くうちに感受性を殺されていきました。難しいところですね。とにかく論理的な文章を書きなさいなどと上司にアドバイスされるうちに論理的な文章を書けるようにはなりましたが逆に感受性や美しさを感じることが減っていきました。何事も程々がいいとは思うのですけどね。私は感受性も感受性による辛さも論理も大事にしたいし、などと色々考えています。 ご心配ありがとうございます。
0モールス解読中、どきどきしました。それが、夢を見てるのが実は自分でもおかしくないみたいな感じになって、変だなあ。 なんか、3層になってるレイヤーがふんわりかき乱される感じがする。「苦」を描いたのは、死んだはずの人なんだし。
0滅 滅 す す 痛み怒り執着妄想苦痛 合 掌 来 苦脳を求めず厭わずただ待つ る の 脱すのをなおも 技 釈 術 迦 によって言葉の
1コメントありがとうございます。何気にこの作品、睡眠薬を飲みながら書いたのでちゃっかりモールスが途中間違っている(もはや言葉なのか?)などミスが多発してます。 苦を書いたのは誰なんでしょうね。 私も覚えていません。これは夢なのかもしれないし、そうでもないのかもしれない。
0素敵すぎる感想コメントありがとうございます。いや、これはすごい。 対称的だったりと色々と言葉に表せない。いや、本当すごい。 この詩は羽田恭氏のこの感想も含めて作品としてしまいたいくらい感動してしまいました。嬉しゅうございます。
0「甘いなにかの」のルビが面白いと思いました。「モンスターエナジー」、「壊れたエナジードリンク」、「メイラックス」。弱音を吐く事が目的ではなくて、主体の危機、自己意識の葛藤が詩になって居ると思いました。
0コメントありがとうございます。 これは実際に私の経験談を元にした詩です。ある時からモンスターエナジー(エナジードリンク)を飲み出すようになり、いつのまにかまるでアル中ならぬエナ中(飲まないと身体が動かない)になったため、壊れたエナジードリンクと表現しました。 メイラックスは精神安定剤です。 うっとり眠くなって、薬に呑まれていきます。 飲んでるのではなく、呑まれてるのです。
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