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トンボの交尾
トンボの交尾 つがいはふらふらと宙に浮く 夏の畦道に生命の恍惚 昨日よりちょっと暑い朝 トンボ、お前たち 夏が過ぎたらどこへいくんだい トンボ わかってはいるけど、少し寂しいよ 昼下がりのアスファルト ビニイルぶくろ片手にのこのこと 歩く 自転車とすれ違う風 車の無慈悲に走りくるを 気がついたのはメスの方か そうでない方か つがいは一緒にふらふらと避けた 家に帰って冷房をつければ もうトンボのことは忘れて スーパーの総菜弁当を 割りばしで食う1K 思い出したのは夜 涼しくなった星空の下 冷房を利かせた部屋の 蒲団のなか トンボ、お前たち 車が来てもやめなかったな トンボ 来年の畦道には 君たちの子らがまぐわう
トンボの交尾 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1330.3
お気に入り数: 1
投票数 : 0
ポイント数 : 1
作成日時 2020-08-17
コメント日時 2020-09-17
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 1 | 1 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 1 | 1 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 1 | 1 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
トンボの交尾から感じた生命の恍惚、それは普段、人間も持っている側面なのになんとなくおざなりに、或いは隠されているようなものが剥き出しになっているような感じですね。三連目を含めてある種、当たり前に見かける光景なんですが、それを上手く切りとって、ふと思いを馳せる瞬間に読み手はその景色を共有しているようです。
1ありがとうございます。人間は性交を秘めることによってエロティシズムを獲得したのかもしれません。トンボの交尾の暴力的なあからさまさ。
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