・・・雨が嘲笑っている。
まるで穴があいた僕の心を、見透かしたかのように。
どうしてこうなってしまったのかなんて、分かるわけがなかった。
君と過ごした遠い夏の思い出が、脳裏によみがえる。
・・・本当に幸せな日々だった。
毎日がにじいろに輝いて見えたほど、君と過ごした時間は愛しいものだった。
・・・君は今、どこで何をしているだろう?
いつからだったろう。
君の心が僕から離れてしまったのは。
いつからだったろう。
君と僕の喧嘩が始まったのは。
どんなに記憶を遡っても、答えは見つからない。
それでも一つ、確かなことは、
今も「君を愛している」ことだ。
その気持ちだけは、確かに感じ取れる。
でも、もう君は僕の世界にいない。
だからこの感情を押し殺すことしかできない。
自分の気持ちに嘘をつくって、こんなに苦しかっただろうか?
こんなにも、胸が張り裂けそうになるほどの辛さだったろうか?
ー分からない。何も分からないよ。
君は何も言わずに僕の目の前から消えてしまった。
何で、どうしてなんて、僕が一番知りたいんだ。
どんなに考えを巡らせても、何一つ分からない。
僕は君の気持ちを、分かっているつもりでいたのかもしれない。
もしそれで君が傷ついてしまったのなら、申し訳ないと思う。
・・・まだ、間に合うなら君に伝えたい。
傷ついた君にかける言葉なんて分からないし、
僕は不器用だからさらに君を傷付けてしまうかもしれない。
・・・それでもいい。
君と過ごしたあの輝く日々がもう送れないとしても、
僕は君に伝えたいんだ。
「こんな僕と出会ってくれてありがとう」って。
「今も君を愛してるんだ」って。
一人抱えていた想いが溢れて、ほほを濡らしている。
ー行こう。
君に伝えるために。
作品データ
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作成日時 2020-08-01
コメント日時 2020-08-01
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技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
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総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 |
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
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2024/11/21 22時50分19秒現在
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