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まだまあ
目が覚めるとシーツに感情は染み込み カーテンから漏れる光たちが嘘を告白する リビングには床に寝てる尻軽と重たい鞄 食卓にはコカインと朝飯のシリアル 自分の罪を数えながら部屋の中を歩く 女が太陽と共に消えるまで ソファで大麻を吸って時間を潰す ネオンたちの声が聞こえると 洗面所に行き 歯を磨き 顔を洗う そしてコニャックでうがい いつもと同じMA-1を着て 借り物のインフィニティを走らせる 丘から南へ 嗚呼 南 南へ 南部出身だから いつも南に行きたがる 身体が何処にあるかも わからないくらいに寒い だから温かい南で何かもを忘れる そこの中で全てを溶かす 生きていく自信がないから快楽の愛がいる 白い女は雨が降るのを待つ 踊りながら待つ 海が見たい 死ぬたくはないが溺れてたい 青い光と悪魔と溺れる まだ死にたくない 膝で泣く 足の間に沈む また同じ事を繰り返す
まだまあ ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1671.5
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 18
作成日時 2020-04-02
コメント日時 2020-04-24
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 2 | 0 |
前衛性 | 1 | 0 |
可読性 | 3 | 1 |
エンタメ | 2 | 0 |
技巧 | 4 | 1 |
音韻 | 2 | 0 |
構成 | 4 | 1 |
総合ポイント | 18 | 3 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 0.7 | 1 |
前衛性 | 0.3 | 0 |
可読性 | 1 | 1 |
エンタメ | 0.7 | 1 |
技巧 | 1.3 | 1 |
音韻 | 0.7 | 0 |
構成 | 1.3 | 1 |
総合 | 6 | 4 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
「床に寝てる尻軽」とはまたバッサリと切り捨てたかなという印象ですが、一方で「生きていく自信がないから快楽の愛がいる」とは面白いと思います。文脈から、もしかしたら女に対する2回目の言及かもしれませんが、初読の印象ですが、これはむしろ男の独白に感じました。 インフィニティっていうと、たしか海外向けに展開されているSUVですよね。結構かっこよかった気がする。なんで日本でも売らないのかわからないですが、確かにそう簡単に持てるものではない。「手にしているが、手にしていないもの」は、たとえば「過去の私が欲しかったものに過ぎず、ゆえに、今の私を決して満足しないもの。しかし、やみがたき衝動をひきおこし、私に所有をせまるもの」というイメージを連想させるので、情緒深い。だから「借り物」という言葉には情緒があります。借り物といえば意味は非常に率直だけど、簡単には手にできないインフィニティだから、詩的修飾としてバランスが取れている感じでしょうか。些末なことですが第4連には誤字がありますね。 第3連以降、男が走り去ってから、視点は拡大し次第に抽象的になってゆく、意識された構成と思いますが、やや抽象度が高すぎる印象で、置いて行かれてしまった感が少しありました。でも「白い女は雨が降るのを待つ 踊りながら待つ」というのは好きです。トンネルのように視野が狭くなるほどのスピードの中で見る幻想じみた妄想、というイメージで読みました。
1コメントありがとうございます! いすき氏の言う通り「生きていく自信がないから快楽の愛がある」は男側の言及です。あと、誤字の指摘もありがとうございます。三連目は性行為について。四連目は確かに抽象的すぎますね、ドラックについて書いたつもりです。英語で(go south)は直訳すると南へ行く、南下すると言う意味ですが、舐陰の意もあります。それから影響を受け「南へ」と言うワードを使うことにしました。見え方が変わると嬉しいです。いつも、コメントが励みになっています!
1はじめまして。初心者&批評苦手な者です。率直な感想を。 冒頭から、ロックンロールの匂いが感じられて、読み進めている間もロックンロールの匂いが、読後もロックンロールの匂いが、つまり、この詩は私にとって、ロックンロールでした。 しかも、何故かローファイ。他人に音楽を感じさせるセンスの詩って、貴重な気がします。まれな事やってるなと思います。
1初っ端の空白が良い。陽光が差す時間経過がはっきり分かる! そして特に際立つのが >丘から南へ 嗚呼 南 南へ >南部出身だから いつも南に行きたがる ここ。この文句があるために作品全体がキュッと引き締まるような気がします。……気がするだけかもしれないですけど!!
1コメントありがとうございます! 確かに男の生活はロックンロールですね。ローファイかどうかはわかりませんが、誤字のおかげでそうなってくれたらいいんですけどね笑。
0コメントありがとうございます!なるほど、引き締めですか。そう言って貰えると嬉しいですね。励みになります。
0いつも上手く評が言葉に出来ず躊躇するのに、その気持ちを動かしてしまう程、衝撃でした。 "シーツに感情は染み込み カーテンから漏れる光たちが嘘を告白する" 鳥肌がたつ表現でした!
1コカインとか大麻とかって詩ではあんまみない字面 というか日本語の詩ではということなんだけど Twitterとかで思うんだけど大麻好きです? とか言ってるひとはだいたい医療用大麻活動家とか グロワーとかの自己紹介が書いてある そういう余計なお世話を焼かないときちんと大麻とかを言及できない 普通の人間辞めないとそのことは話せないのだ だから大抵の人は隠している その点 芸術ってのは素晴らしい たとえば詩なんていちばん素晴らしいだろう 常識なんて関係ないんだから 芸術表現においては 覚醒剤を注射して老婆をレイプして殺してしまってもなんの問題もない 片目を死体からくりぬいてそのままフライパンで焼いてリアル目玉焼きを作ったっていいのだ stats quo「普通」に挑戦するのが芸術だからだ なのでドラッグは詩の素材としては格好といえる それはトリップさせるものだ 普通じゃないところに連れて行ってくれる 詩もそこは同じだろう 普通じゃたどり着けないところに 特殊な文体で連れて行ってくれるのだから
1コメントありがとうございます!感情の揺らぐ表現ができたのなら、とても嬉しいです。
0コメントありがとうございます!この作品が芸術なのかは知りませんが、芸術には感謝しています。依存性と言うか、強度の強い作品を作っていきたいです。
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