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夕日の中の君に......
僕は君の手を掴もうとしたのに 君のその細い手は僕を拒むようにすり抜けてしまった その手の先に見た君の顔は悲しみでいっぱいなのに 少しだけ、ほんの少しだけ満足げだった そんな君の顔を僕は見ていられずに目を背けた先に見えたのは 真っ赤な夕日だった ただそこには赤々と燃える夕日があった 君の背中のはるか遠くで燃える夕日が 真っ赤なワンピースを着た君を溶かしていく 少しづつ、少しづつ、 その夕日に身を沈めていく君 焦点の合わない僕の目には、君は笑っていたように見えた 確かめたい これが僕にとっての最後の君の笑顔なら 僕も笑い返さなければならないような気がしていたのだけれど 今君の目を見ると 僕はこの場所の亡霊になってしまう 君を求めて一生この場所から離れられなくなる 夕日よ どうか僕の大切な人を奪わないでくれ 君が夕日に溶けてしまう前に 夜になってしまえばいいのに そうすれば、今度は黒い服を着た僕がこの世界に飲まれてしまうのだろうか 君がいない世界で生きるなら闇に飲まれてしまうのも悪くない いっそう夜の闇がこの世界ごとと飲み込んでくれたらいいのに 君の苦しみも、孤独も、痛みも 僕の悲しみも、怒りも、悔しさも ぜんぶぜんぶ消してくれる夜なら怖くないのに 君だけが消えた夜はとてつもなく怖い そうだ、もう二度と君が夕日に溶けてしまわないように 来週の君の誕生日には黄色いワンピースをあげよう 真っ赤な夕日にも 真っ暗な夜の闇にも 青い涙にも 君を奪われないように それが叶わないのならば 今から真っ赤なスーツを買いに行こう 明日の夕日はきっと僕を溶かすだろう 夕日の先にはきっと君の笑顔があるから
夕日の中の君に...... ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1401.7
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2020-03-04
コメント日時 2020-03-31
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
自分自身の境遇とどことなく重ね、辛く刺さるものであると感じた。 記憶となって自分が大切であった人と過ごした場所。時間が場所を残してその人だけを奪っていく感覚、ものすごく理解ができます。 自分自身多くの場所に半身を置いているように心が毎日引っ張られ疲れ果てています。 このような辛い感情が最低限必要である時間なんかで解決できればと毎日思います。 すごく好きでした。
1返詩です 「夕焼け決行」 三月最後の空想の日 真夜中にさす茜 あまり、こっそり、ふたり 美しい波うち際 僕は、夕日のタイムライン さっと目で追って 日常の中に 秘跡を隠す 奇跡を見いだす 夕日のタイムトンネルが開く 繊細に耳をすます 辺りに目をこらす 日常の中 配置された秘跡を受けとり 繋ぎ合わせ 夕日の先、城塞の君、聞こえますか? * 今、ライブが次々延期になっていて、先の見えない中、夏のライブのチケットの販売もある。 そこで、僕はちょっと思った。 とりあえず、行きたいライブのチケットを買おう。 延期になっても、ライブが無くなるわけじゃない。 そのチケットは、好きなアーティストとの、いつか会う約束なんだ、と。 こういう考え方は、けっこう詩的じゃないかと思う。 そして、なにがあっても、転売も払い戻しもしない。 それは、約束だから。 ライブが中止になったとしたら、一つ貸しということで、何か一つ言うことを聞いてもらおうかな。 なんてね。 コロナウイルスが収束するまで行けないから、行かなかったら、ごめんね。 ただ、約束する。 この約束を人に売ったり、お金に戻したりしない。 だから、健康第一で判断してほしいな。 (まず抽選を突破しないとなんだけどね) この考えに賛同してくれる人がいたら、ぜひ好きな人のチケットを買って応援してあげてほしい。 そして、僕の希望を言うなら、魅力的なアルバムがほしいかな。 僕はCD買う派なんだけど、このアルバム買ってよかったって思えるような。 ライブできない間は、曲作りに時間あててもいいんじゃないかな? なんて、届くかどうかわからないけど、指先で送る秘蜜のメッセージ。
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