ブレーキのない自転車で普通に坂を下るのは無謀と言える
でも後ろからついてくる物があって全力で漕いでも離れなかったらどうしよう
自分の足以外にも頼もしい動力が欲しいところだが
買ったばかりのロケットも壊れてしまって修理に出したところで
修道院の僧侶だってそんなことで目くじら立てたりしない筈
回廊の四方に飾る蝋燭を拝んで責め立てるくらいのことはやるだろうが
その顔の前にもベールを垂らして人には見られないようにしていることだろう
せめて顔がわかれば挨拶くらいできようものを
物凄い勢いで喰われそうになっては振り向くことすら出来やしない
そろそろ夜が明けるからこのままでは人に見られそうで
でもこんなところで正体がバレる訳にも行かないではないか
ともあれ足も草臥れてきたから誰か代わって欲しいのだけど
何処かの谷底に向かうこの坂には他に誰も見当たらないのだけど
作品データ
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作成日時 2020-03-03
コメント日時 2020-04-07
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 2 | 2 |
可読性 | 2 | 2 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 3 | 3 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 7 | 7 |
| 平均値 | 中央値 |
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 2 | 2 |
可読性 | 2 | 2 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 3 | 3 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
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2024/11/21 23時01分36秒現在
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タイトルが仰々しく、はて?語り手が吸血鬼なのかと読みながら、確かにそのようなのだけどその語り手が坂を全速力で降りながら背後についてくるものにビクビクしているのを読み返しては、なんとも奇妙な詩だなと読ませてもらいました。 ロケットやら修道院と言った単語、それぞれがなにかミスマッチなのに語りの味になっている。
0これは最初「悪夢に追いかけられる恐怖」を書いていたのが「悪夢」と「悪魔」がごっちゃになり、「食われる」なら悪魔というより吸血鬼かなと思いついたのが、進んでいくにつれて吸血鬼に追われていたのが吸血鬼が追われていたりするようになったものなのです。
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