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色即是空 空即是色
別れの3月 色即是空 燻し銀の女侍 あなたに憧れて 私はサムライブルーになった あなたの忠義はわたしの大義 銀の義を勇するブルー 同じ地を踏み空気を吸って 時間と場所と志まで 共にし戦う 二色の武士 偶然生じた必然の役割 その因果に乗じ 私たちは 色(いろ)を演じた 時が色(しき)の因縁を解く日まで 3月末日 侍は 燻し銀の甲冑を脱ぐ 燻し銀から解き放たれた侍は 何色か サムライ色でなくてもいい 2人の縁は 何色か 錆び付いた色を落とし より鮮やかな自分色に 生まれ変わる 別れの春 侍だった2人の因は鎧を捨て 互いを新たな色で彩り 時と色(しき)を混ぜながら 薄れゆく縁の生糸を手繰り寄せ 明日を織る 空即是色 侍なき4月に 錦を纏い 降り立つ
色即是空 空即是色 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1246.7
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 37
作成日時 2020-03-02
コメント日時 2020-03-04
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 6 | 6 |
前衛性 | 6 | 6 |
可読性 | 5 | 5 |
エンタメ | 9 | 9 |
技巧 | 4 | 4 |
音韻 | 4 | 4 |
構成 | 3 | 3 |
総合ポイント | 37 | 37 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 3 | 3 |
前衛性 | 3 | 3 |
可読性 | 2.5 | 2.5 |
エンタメ | 4.5 | 4.5 |
技巧 | 2 | 2 |
音韻 | 2 | 2 |
構成 | 1.5 | 1.5 |
総合 | 18.5 | 18.5 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
難しいことに挑戦されていると感じます。 個人的に言えば、「色即是空 空即是色」という真理に対しての理解度が浅くて、詩として昇華・消化しきれていないように思います。服に着られているという感じで。ただ、それが悪いとは思わないです。書くことで昇華・消化していくことにつながると思うから。着なれない服が、何度も袖を通すことでなじんでくるように。 鎧を脱ぎ、綿を纏う。この結びに、平和への願いや祈りを感じ、いいですね。ただ、その平和じゃない世の中に一役買っていたのは侍であり、生まれ変わったからといって、その責任が無しになることはないと思います。どんな忠義であれ、大義であれ、人を斬れば血と涙が流れる。「剣を取る者は皆、剣で滅びる」 これはイエスの言葉ですが。 全体として、表現したいことについての深め方が浅いように思いますが、それは新しいことにチャレンジしているからという印象を受け、その挑戦は価値のある闘いだと思いますよ。 最後に返詩として、過去に投稿した詩(をちょっと書き直しもの)を、置いていきますね。あっ、今日は燃えるゴミの日でも、燃えないゴミの日でもないので、ゴミステーションに出すのは、勘弁してください。お願いします。 それでは、アンサーソングで「あおい」 貴方はコーンフラワーブルーの声で 飛び方を教えてくれた 伸ばす手の爪の先まで青を溶かして コバルトの空との淡いを曖昧に 教科書の一頁目から水色に染めて どこまでも澄んだ 貴方のまなざしの滑走路を とおく とおく 藍から生まれた 貴方と僕の 流線軌道 先に行った貴方の ジャイロスコープをポケットにつめ ただ一度だけ 貴方のために飛べた日が 静かに格納庫で光ってる 風に吹かれる髪を 思い出せば いつだって そういつだって青く飛べる 幾星霜 空に帰る日を夢見て
1トビラ様、 温かい応援のお言葉、ありがとうございます。そうなのです。。。この詩では色々挑戦しているのですが、必ずしも上手く意味が伝わっていないのがもどかしい限りです。仏教と武士道の哲学を掛け合わせ、「別れ」を描きました。この詩は実は、もともと職場の送別会で読もうと思って書いた作品です。今年でご退職なさる、私にとってはまさに戦友のようであった偉大な先輩を「侍」のモチーフで比喩的に表現しており、必ずしも直接的に「侍」について語っているつもりはありません。ここら辺のコンテクストの曖昧さが、「深め方の浅さ」の一因となっているのかもしれませんね。加えて、自分のことではなく、「関係性」に焦点を当てて書くのが難しかったです。不思議な客観性がでて距離が開いたことで、意味が見えるようで見えない曖昧さができてしまった気がします。 般若心経の「色即是空空即是色」、因果・縁起の法則の真理を書くことだけに気を取られ、語るまでに至っていない感は自分でもあります。仏教を理解するにはまだまだ勉強が必要ですね。一応、ここで本当にやりたかったのは、この真理の読み替えでした。因と縁の二つが揃って初めて「色=結果としての物質世界」があり、それがなくなると色もなくなる、というのが仏教の「色即是空」だと理解しています。こうして別れに至る。しかし、欧米流個人主義の文化に染まっている私からすると、縁は意志で繋いでいけるものだと思ってしまうのです。つまり、環境はある程度自分の意志で変えていけるものであり、縁が消え別れに至ったとしても、その後自分で縁を続けていく選択もできるのではないかと思うのです。これは仏教の教えに個人の意志という要素を反映させて読み替えたものであり、この考えを以って「別れを永遠の決別にしなくてもよい、その後違う形で続いていく縁もある」という可能性を提示したかったのです。与えられた役割としての侍でなく、自分の意志で紡いだ縁である「錦(にしき)」を纏って、よりしなやかに美しく生きていくこともできるという希望で終わらせました。最後の連はまだ納得がいっていないのですが。。。 「あおい」、想いが爽やかに溢れている感じがとても良いですね!メロディーに乗せて歌いたくなります。そしてまさにアンサーソングになっていると感じます。美しいブルーの記憶に思いを馳せれば、どこまでも未来に向かって夢見て飛んでいけるのですね。過去をエネルギーに未来を生きる「あおい」と、なくなりそうな縁にしがみつくことで違う形の未来を作る「色即是空空即是色」は、どちらもある意味「追憶」の詩なのでしょうね。素敵なアンサーソング、捨てるなんてとんでもない!宝物にさせて頂きますよ!
0返信を読んだ上で、そういうことなら、 先輩との関係がいかに素晴らしいものだったかを難しく説明するより、 これからも関係を続けたいという気持ちを、素直に言葉にした方がいいと思いますよ。
1難しいですね。。。そこをもっと素直に書けた時、本当の抒情詩ができるのでしょうね。私には残念ながらまだ無理そうですが。怒りからの希望だったら、簡単なんですけどね。いつかその域にも達せればいいなと思います。
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