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インスタントラーメン、カレーライス。
彼に初めて会ったとき 彼女はまだ未熟だった。 彼女には一回り違う彼が ただ大人に見えて眩しかった。 彼女は彼と出会って 初めての感情を沢山知ったけれど それを彼に伝える方法は知らなくて、 こんなにも彼女を泣かせたのは これまでも、そしてこれからも彼だけである。 彼の家にはアートが溢れ植物が佇む。 古いアパートの一階の小さな庭付きの1K。 洗濯機は外にあって、ある時台風がそれを拐って行った。 彼女がインスタントラーメンを彩り良く盛り付けると、彼は嬉しそうに褒め、美味しいと笑った。 彼女は彼と出会って 少し大人になった。 料理をするようになったし、お酒が飲めるようになったし、時々煙に巻かれて、 そしてちょっぴり色付いたりもした。 彼は全く歳を取らないようで 彼女は自分の時間だけが早送りしているんじゃないかと怖かった。 彼女は名の知らぬ感情に包まれていた。 無邪気な彼が愛おしく、 彼の為にカレーライスを作ったのはもう随分前のことだ。
インスタントラーメン、カレーライス。 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1218.6
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投票数 : 0
ポイント数 : 7
作成日時 2020-02-16
コメント日時 2020-02-17
項目 | 全期間(2024/11/22現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 2 | 2 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 3 | 3 |
技巧 | 2 | 2 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 7 | 7 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 1.5 | 1.5 |
技巧 | 1 | 1 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 3.5 | 3.5 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
たもつさん コメント、ポイント ありがとうございます^ ^
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