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DAKARADA
涙が流れるのは 哀しみが過ぎたあかし 焼け焦げたベットに死者の名前をつけて普通に暮らしている夢を見たのは 屍が目の前にはなくても 普段から 死者とともに寝起きしていたから ふとイカレタ人とばかりであっていた気がしたのは たわいなく笑い合える人とも 出会うことができたから やさしい そよ風は すぐにどこかのどこ吹く風 吹きどまりには 行き場のない想いが滞留する 窓さえあければ 風は青い空の白い雲 悲しみを隠していたから 怒りの人にばかり出会ったけれど 悲しみより怒りのほうが まだ まし 怒りなら パワーになる 悪夢みたいな日々のおわりの今日に 花をいける 行ける生ける逝ける人とともに生けるから行くことができる 立ち上がる DAKARAのKARADAが駆動する
DAKARADA ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 2234.0
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 8
作成日時 2020-01-30
コメント日時 2020-02-16
項目 | 全期間(2024/12/04現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 1 | 0 |
前衛性 | 2 | 2 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 4 | 4 |
音韻 | 1 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 8 | 6 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 0.3 | 0 |
前衛性 | 0.7 | 1 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 1.3 | 0 |
音韻 | 0.3 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 2.7 | 2 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
こんばんは、るるさん。 悪夢みたいな日々のおわりの今日、というラストにも気を抜かず、最後まで心を張っている。 精神の張りつめた感じがこの詩でずっと続いているのは、「何かがある」と観察せざるを得ません。 そして、その緊張は、悪いことばかりが続いたことで、それによって心が張り詰めている のだと、思います。 「だから」と「からだ」という呪文を言うことで、身体が駆動する。どんどん強くなっていきそうな、 緊張感は、その静まりを、どこに持っていくのかと待ち受けていると、ぼっと燃え上がった 精神が、怒りの気持ちとパワーを、自分自身の中にしまってしまうことによって、存在がより 上に行く。そういう義憤心を持ち続けるタイプの、覚醒だと思いました。 ヒロシマの核が、決定づけているのだと思います。心の傷は、報償される。 報償するものとは、花を生けること。心を花に込めるわけでしょう。 「だから」と、先と結果を求める時、「からだ」が駆動される。 なんと素晴らしい叙述だろう。こんな接続は、誰にとっても真です。だからは身体を含んで示し、 身体はだからの場合の力となる。先を生きようと思うまでの、心と思考の跡が、これでもか、とばかり、 言葉に打ち込まれて行き、詩全体は、戦争のような、なんらかの高ぶりを、覚醒した心で 向かっていく対象を探している感じがします。哀しみに、寄り添ってあげたいような、気持ちがしますが、 死者との哀しみは、心の中のものであり、難しい。人とともに生きることができるのであれば、 それが悲しみを溶かしてしまうでしょう。ぎちぎちに固まった、感情の応報にたいしては、圧倒的な、 怒りの気持ちが、でてきてしまい、方法なんてないという絶望に怒るしかないようでもある。 そう思えるけれど、反復からは、上に出ることができます。やり返すことはなく、友達になったら、 変わっていくと思えるわけです。微妙なやり取りで、堅固な関係、意識を、崩していく作業ができて、 それは、人類が生存してきているということからも、有効であるとわかります。 覚醒した精神が怒りを昇華させようとしている、生け花の詩、死者の存在を、生け花として、 弔おうとする詩、その先に、尊いものが作者にも、多くの人にも起こり、決して軽々しく 扱ってはならないのだ、と、言うメッセージを与える詩だと思いました。 自分自身の中にあるものを、つなげ直すことで、絶望から出ることができるというような詩と 思いました。透明な精神が感じられます。だからこそ、たくさんのものが、透明に感じられます。 隔たりが透明であるならば、それは孤独を緩和するでしょう。壁に隔てられているよりも。 言葉で、壁を作らないでいる、そんなことも感じました。詩文の強く透明な意味が、精神について 身体について、これからやっていくための一つの絵としてのイメージ群を提示し、身体とだからを つなぐことで、生の作品を描いていこう、という希望が始まっている気がします。
0全角英語と半角英語が混ざっているのがシンプルに面白いです。 るるさんの詩の真骨頂とまではいかないかもしれないですが、楽しく読ませて頂きました。 またヒット作を連発してください!!
0「義憤心を持ち続けるタイプの、覚醒。」とは、なんと 素晴らしい表現をしていただけたことでしょう。この詩と言えるのかどうかが不明な駄文の事を、そんな風に書いていただけるなんて 思いもよりませんでした。 書いてよかったです。 黒髪さんは 核心に触れておられて、驚きます。 この文章は、一言でいうと ピリオドが心の中に現れた気がしたことを 印として ここに置いておこうとした文章です。 「ヒロシマの核」に触れていただくなんて、有難うございます。私は「ヒロシマ」とは記していないにも かかわらず、黒髪さんには おわかりになったのですね。 私は、廣島がヒロシマとなった時代のことを知らない世代なのです。しかし、確かに、ここのところ 廣島をご存知の方との交流で 言語化しにくい感情を持つことが、頻発しておりました。 そんな中のある日、わたしは 焼け焦げたベットの夢をみたんですよ。そして、そのベットのことを その夢の中で、私の弟の名前で呼んでました。私は弟を亡くしてまして、死因は熱中症であり核は死因とは関係してないのですが、私の弟は原発で働いていたこともある人でした。だから、弟は核と無関係ではないです。夢の中で私が見た 焼け焦げたベッドのことを、わたしは 覚えておきたいと思い書いたのが、この文(詩かも)です。 かなしんでいたいです。ヒロシマのかなしみのことを 感じていたいです。けれど、私はヒロシマとなった頃の世代ではありません。けれど、そうです。そのとおりです。焼け焦げたベットは、それでも そのことを感じていた。 今、生きておられる方々は、私の周りもいらっしゃる方々は75年の前の傷を いまも 持っておられます。その痛みを理解することは、できません。しかし、わたしにも 「義憤心を持ち続けるタイプの、覚醒。」は、ある。私の心の中にもある ひとつのピリオド。が、ある。そのことを、書いたのだなあと 感じているところです。黒髪さんのおかげです。 【隔たりが透明であるならば、それは孤独を緩和する】 【壁に隔てられているよりも。言葉で、壁を作らないでみる】 そんなことを わたしは私の身体をもって、実行してみます。黒髪さんのコメントは、私の杖になります。おかげ様で歩いて行けます。ありがとうございます。
0せいろん さんへ 全角英語と半角英語が混ざっているのを おもしろがってくださってありがとうございます。やっぱり おもしろかったかあ。って、思いました。うふ あのお「またヒット作を連発してください!!」ですか? もしかして、ぱっとしない作品群て、もしかして わたしらしくなかったですかね。やっぱりそうかあ。わたしが一人でそう思っているのかと おもいましたあ。わっはは。 言うて、せいろんさんは、ホームラン うてる方ですよお。さあ 打っていこー!
0るるさん なんか失礼なこと言ってしまったかもしれません…軽い気持ちでした。 今回の作品も漏れなくいいと思っているんですよ。本当に誤解されるような言い方ですみません…
0せいろんさん この詩の わたし自身の評価は、低いです。BAKARAむしろ 嬉しかったです。 ありがとうございました。
0長い悲しみから遂に前を向く決意ができた時に降りてきた詩なのですね。最初の「涙」、「イカレタ人とばかり」出会う部分など、本当にそうだなと思わず頷いてしまいました。悲しみと怒りの表裏一体性については私もこの頃考えていたところで、「悲しみを隠していたから 怒りの人にばかり出会った」の一言は特に興味深いです。悲しみの怒りも、元にあるのはグリーフ(悲嘆)で、失ったものへの反応という意味では一緒であり、だから引き合ってしまうのかもしれませんね。 また、個人的なことですが、人に怒りを向けられても私の心はビクともしないのに、(内側から湧き出る)悲しみに対してはとても脆いのはなぜだろうと考えていました。怒りと悲しみの関係性についての示唆をありがとうございました。 また、DAKARAの最初のDAを後ろに持っていきKARADAを作るのは、文字列が前に進んでいくことで自分も悲嘆を乗り越え前に進むことを表現しているようで、巧みだなと思いました。
0ariel 様へ そうなんですよお。なんでやねん、という怒りをぶちまけてくださいます方との関わりが リアルに つづいてたんです。死による喪失感は だれしも口述しやすい事柄ではなくてですね。当然隠すことになるんですが、「悲しみを隠していたから 怒りの人にばかり出会っ」ちゃいました。 (内側から湧き出る)悲しみは、その悲哀こそ 生きるための知恵の泉の水に成りえるのかもしれないです。DAKARAこそ、どんどん泣いたり、身体を動かしたりして、汗にして蒸散させたり、いろいろと巡らせて行こうとあらためて思うことができました。ありがとうございます。
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