エゴ・エリスⅠ - B-REVIEW
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PICK UP - REVIEW

大人用おむつの中で

すごい

これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。

硬派な作品

萩原朔太郎や中原中也のエッセンスを感じます。

千治

体験記『呆気ない宣告』

それはあなたの現実かもしれない。

大概のことは呆気なくドラマティックではない。そうした現実の丁寧な模写が作品に厚みを増している。

ほば

世界は自由だ━不死━

わかるということ

あなたにとっては何が、その理解が起きるピースになるだろうか?

ほば

ふたつの鐘がなるころは

鐘は明くる日に鳴る! いつでもそうだ!

運営在任中に出会った多くの作品の中のベスト。決して忘れない。

yasu.na

良い

シンプルに好き

あっす

パパの日曜日

パパの日曜日

いい

明林

終着点

生きる、その先に死地はない!

美しくさわやか、そして深い意味が込められたシーン、均衡の取れた心情と思想、強い意志で最終連へと迫る引き締まった展開、我が胸にこの詩文を抱いて!

yasu.na

九月の終わりを生きる

呼び覚ます声

夏の名残の暑さが去ろうとする頃、九月の終わりになると必ずこの作品のことを思い出す。

afterglow

こっちにおいで

たれかある

たそがれに たれかある さくらのかおりがする

るる

詩人の生きざま

言葉と詩に、導かれ救われ、時に誤りながらも、糧にしていく。 赤裸々に描写した生きざまは、素晴らしいとしか言いようがない。

羽田恭

喘息の少年の世界

酔おう。この言葉に。

正直意味は判然としない。 だが、じんわりあぶり出される情景は、良い! 言葉に酔おう!

羽田恭

誰かがドアをノックしたから

久しぶりにビーレビ来たんだけどさ

この作品、私はとても良いと思うんだけど、まさかの無反応で勿体ない。文にスピードとパワーがある。押してくる感じが良いね。そしてコミカル。面白いってそうそう出来ないじゃん。この画面見てるおまえとか、そこんとこ足りないから読んどけ。

カオティクルConverge!!貴音さん

あなたへ

最高です^ ^ありがとうございます!

この詩は心に響きました。とても美しく清らかな作品ですね。素晴らしいと思いました。心から感謝申し上げます。これからも良い詩を書いて下さい。私も良い詩が書ける様に頑張りたいと思います。ありがとうございました。

きょこち(久遠恭子)

これ大好き♡

読み込むと味が出ます。素晴らしいと思います。

きょこち(久遠恭子)

輝き

海の中を照らしているのですね。素晴らしいと思います☆

きょこち(久遠恭子)

アオゾラの約束

憧れ

こんなに良い詩を書いているのに、気付かなくてごめんね。北斗七星は君だよ。いつも見守ってくれてありがとう。

きょこち(久遠恭子)

紫の香り

少し歩くと川の音が大きくなる、からがこの作品の醍醐味かと思います。むせかえる藤の花の匂い。落ちた花や枝が足に絡みつく。素敵ですね。

きょこち(久遠恭子)

冬の手紙

居場所をありがとう。

暖かくて、心から感謝申し上げます。 この詩は誰にでも開かれています。読んでいるあなたにも、ほら、あなたにも、 そうして、私自身にも。 素晴らしいと思います。 ありがとうございます。みんなに読んでもらいたいです。

きょこち(久遠恭子)

カッパは黄色いのだから

良く目立ちます。 尻尾だけ見えているという事ですが、カッパには手足を出す穴がありますよね。 フードは、普通は顔が見えなくなるのであまり被せません。 それを見て、僕はきっと嬉しかったのでしょう。健気な可愛い姿に。ありがとうございました。

きょこち(久遠恭子)

永訣の詩

あなたが出発していく 光あれ

羽田恭

あなたには「十月」が足りていますか?

もし、あなたが「今年は、十月が足りてない」と お感じでしたら、それは『十月の質』が原因です。 詩の中に身を置くことで『短時間で十分な十月』を得ることができます。この十月の主成分は、百パーセント自然由

るる

だれのせいですか

どんな身体でも

どんな自分であっても愛してくれるか、抱きしめてくれるか、生きてくれるか SNSできらきらした自分だけを見せてそんな見た目や上辺で物事を判断しやすいこんな世の中だからこそ響くものがありました。例えばの例も斬新でとても魅力的です。

sorano

衝撃を受けました

ベテルギウス。まずそれに注目する感性もですが、詩の内容が衝撃。 猫。木。家族。犬(のようなもの)。女の子……。など、身近にあふれている極めて馴染み深いものベテルギウスというスケールの大きいものと対比されているように感じられました。

二酸化窒素

ずっと待っていた

渇いた心を満たす雨に満たされていく

afterglow



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エゴ・エリスⅠ    

前置き これは瀆神に非ず 篤信の祈りなり。 さる罪深き女が 陶酔と法悦に見出した 祈りの散文である。   故にこの書に法則は無く 拘束も無く また侮辱を受けるに値しない。   ダビデの子よ。 貴方の慈しみと寛容を信じて紡ぐ 罪人が記した罪人の祈りを祝福したまえ。   怒りを捨てず 憎しみを捨てず 人が人で在る限り犯しうる罪のきぬを 脱がぬと決めたこの道を 祝福し給えり我が神よ。 この指を御身が遣わしし芸術の女神ミューズに委ねる。 故にこれは神の言葉であり 人の言葉である。 さすれば人は 御身について必ずや知る。 何故なら我等は貴方であった。 そして貴方は我等になった。 神の如く汝が隣人を愛せよ 主が示して下さったように。 聖者の如く神を褒めまつれ 日毎に見た神の子が祈るが如く。 そして弱者のように筆を執るが良い。 今まさに 我は汝なりきトゥー・フィー 汝は我にならむエゴ・エリス。 共に歌え 王国オラティオ-ニス・エニ・祈りレギニューマを! ☆ 朝早く 週の初めに 日の既に登る頃   主の墓に着いた 一人むかえる後朝きぬぎぬの 光を受けて 目を覚ませ 讃美囀る あしひきの 山尾の裾の 鶯の 歌こそ至極と 窓を開け 夜明けに淹れた珈琲こーひーの 沸き立つ薫が舞い踊ろう   ふと来やる 一陣の風に 皐の小枝が乗ってる 陽射し強く 雨の香り漂い 眼下に白銀の如き 秋桜こすもすの咲きさやぐ 青葉光る椿の垣根に 紅白の花が しゃんと生る 一年ひととせの 十種とぐさはここに 揃い踏み 我が魂は ここに招かれ ここに憩う 光耀く 白鳩はくあが 薔薇と鎖を 用いて祈り 恵みを受けた その心が 苦しみ生きた 浮世を思い 今は唯 御胸に抱かれるならば それもまた 粋や善しと 微笑むまなじり 御国みくにに玉音の 雨降らば 笑う顔が告げる 彼方への愛 「やれ 次は何を 命じられようか」 パンを焼き 乳を搾り 朝餉の恩寵めぐみに祈りを奉ぐと 歌はどこからか 伝わり 時の流れる川を見ようと 御使いは 楽士を伴い 門をくだりて 橋を渡ろう 御笠を放り 水面に触れり 日輪 天から 動かず さりとて光は 強くもなく 朝霧の晴れるを 照らすばかり 霧に触れんと 暖かく その帯白く 掻き乱す 雪解け水は いわおを削り 潤すものは 喉に非ず 霊の隙間に 清水染み入る 朝の祈りを終えようと 我が胸には光 溢れよう パン裂いた 皿置いて 家を出る足取りの 軽さを見て 友は呼ぶ 「お前も産んだか」と 私は答える 「ああ、産んだ」と 友は重ねて言う 「天を孕み 産んだのか」 重ねて答える 「産まぬのならば居らなんだ」 二人手を取り 王の住まう 宮へ急ぐと 朝起こした 白鳩をあやす 神の御子 遠く彼方から 我が君が為 摘む花の 音を聞いて 上げる御顔を 包むくしの隙間に 光零れるのを 今日も麗しと仰ぐ 神の子を 「ご機嫌麗しゅう 子供達」 「ご機嫌いかが  我が羊飼い」 「日毎輝くその姿 安らぎいると聞き ゴルゴダの丘の風 一筋拾い 未だ憂世の 子等に告げよ 『救いは近し』 またなれらの 歌を聞き その歓び 開き包んで 謳えや共に」 御顔を見やると 秋桜こすもすの上 向日葵ひまわりの咲く 笑う山に 昇るが如く 光る桔梗きちこう 開くが如く 鳥どもはばたき 山脈震え ただ一羽 ヒソプで磨いた 鴨居の上 白い銀貨を 誇らしげに掲げ  白い鳩が 歌い出す 「歌え歌え 御恩寵みめぐみの 上枝ほつえまれ」 「まり聞け 我が願いの 成るを聞け」 ☆ 暁と 共に目覚め   神の美しさを 仰ぎ見よう 暁の 輝ける王の 失墜より 幾星霜 繰り返し追う 炎が追う その炎は 闇の帳を 焼き払い 罪と不安の 夜を燃やし 憂き世に流れた なだ御霊みたまを囲う 瞬く涙を 拭い去る 王だけが 輝く朝の 駆ける世界 麗しき 全ての人の 全てたり 狂おしき 神の愛の 全てたる 我が王讃えるに 人の言葉少なく 五劫ごごうの時を 書に耽り 十万じゅうまん億土おくど 先に住まいし 隠者の智慧でも まだ足りぬ 嗚呼あまねく 北極星ちぬかるかむい 我が大罪を捧げた 一つ星 昼太陽の 輝く時さえ その巨星ほし堕ちず この世の涙を 全て乾かし 人の心に 流るる清水に 触れる我がきみ あゆ泳ぐ河に 私と言う 鮭が跳ねると 大熊の如く 逞しき大地 濡れた私の 身体を捕え 腹を裂き 未熟なままの たまごを得る 神の言葉に 馴染まぬ者への 賜物を産み 伽藍洞の 腹に満ち満てる 王のめぐみ 私の胎は 貴方の愛で 満たされる 終日ひねもす私が めぐみ育み 香らぬ花が 積もるが如く 増した嵩に 私は叫ぶ 「時は満ち足り」 惠を受け育て 胎を暴いて降り注ぐ 神が授けたまいし 我が惠 一人で溜めこむのは 些か重い 一二三四五六七八九十ひふみよいむなやこと 貴方を慕う子は多く 彼等の業は 美しい なれど我が業は 血が滴り 肉の臭いが 腐食し 落ち崩る その醜さに 救われし 神に負い目の ある者らに 宿りし心 泣き荒び 風はさやげる 福音の 稚魚が一尾 流れ抜き 深底の 宝の元へ 沈み泳ぎ 共に涙し 呪言を受け止め 共に叫ぶ 「憐み給え」と 神と共に 叫ぶ幼子に 「神の国は 近づけり」 神の託けを 私は告げる そこに主が おられるのに 「愛を救いを」と 泣く子らに その為我が胎 破れる事が 何であろう 死後の呪いを 受けた我が身に 与えられた 先取りのめぐみ 今こそ与えず 何であろう 誰も知るまい 福音を 孕む喜び 憧れよう 苦しみ無き世に 苦しむ喜びに 私は生きる 共に在れ 共に輝き 共に生き 今この身は 鳩であり うおであり  そしてまた 神は私に 入りて微睡む 眠りは死に非ず 闇が光り 夜空の星灯あかりび 蓄える籠に 天津甕星あまつみかぼしの 仕立てた月白げっぱくに包まる 大役終えて 僅かな時 粒子の如き 身を繋ぐ 宇宙あいおんの楔 教会えくれしあの 軛を離れて 私は一人 真実しんじつまことの 神の御膝に 抱かれ座る 深淵びゅとすに沈み 御代を儚み 絶望に沈む 「神に棄てられた」 涙の糸で 首を吊り 偽神やるだばおとの 落とし子たち 末期憐れみ 私は願う 「真理あれていあよ 今こそここに 我が愛をここへ 憂世の体裁ろごす 今こそ炉に帰し 神のぞえに抱かれ 愛し合え 今こそ二人に 聖寵満ちみてる聖母へ 共に証さん 永久の愛」 ☆   いのちある すべてのものに  主は 食物を 恵まれる 青葉きらめく 昼時に 神の子らは 命の泉の 畔佇む 疲れ癒やす 御言葉の雨に 愛の雨に 浸され潤う 泉の水 くみ取り 湧かした鍋に 橄欖おりーぶの種と 蜜を煮る 無花果を剥いて 乳に浸し 苦菜ろめいんれたすは 火中に踊る 葡萄酒わいんかりすに パンを割いて 皆に配る 最後の晩餐を思い起こし 救いの完成 此処に祝う 天を孕んだ 神の花嫁に 天をいだいた 花嫁は 歓び歌う 最早この身は 餓えを知らない 最早この身は 恐れを知らず 引け目を感じる こともない 故にその卓 欠ける事は無く 故にその皿 空にもならない 花嫁は 天を育てる 逸る血潮は 婚礼かなの葡萄酒に 沸き立つ心は 聖霊降臨ぺんてこすての 火に熾える 産まれ出でた 天の手は 花嫁の胸乳を握り 天を産んだ 花嫁は 乳をやり 見下ろす 光は空の 器の中を満たし 零れた分を 大地に垂らす 地は花嫁と その主人を仰ぎ 蒼穹の空 受け止め抱いて 芽吹き喜ぶ 花嫁らは 野のめぐみを摘み取り 空より来たる 食べ物まなを集める 今は餓える ことはない 今は旅する 時でなく 四十年の 放浪は終わり 今我らは 約束された地に住む 乳の川から 白湯を汲み 蜜の稲穂から 葡萄を取る 模様を描いた 卵を剥き 殻は童に 身は刻んで 菜に寝かす 乳と蜜と 果実を煮込んだ 煮物はろーせとに 童は群がり 紅葉の手で 貪り食らう 「私にばかり!」 彼女が言うと 皆笑う 在りし日の 戒めを 心に抱き 遠くて近い 思い出を 思い起こす 心乱した 思い出語り 彼女はまた 妹に言う 「私にばかり!」 人々訪れ 食卓を囲い 祈りを捧げる ともがらに パンを割いて 行き渡し 屑を求めて 鳥達飛び入る 彼らの羽は 御言葉の雨に 濡れ輝き 銀貨の鳩が 彼らを統べる 狼は 羊と共に 歩んで座り パンと葡萄酒 蜜を食す 狼の 毛皮を背に 眠る童に 羊自ら 毛を切って被す 人々 腹を満たして 歌うたい 命ある 全てのものは 計らいの 中に生きる その歌は 絶え間ない 悦びにあり いつしか民は 個を失い 一つと相成る その歌は 降り継ぐ雨の 雫に似た光 老いも若きも 男も女も 融けて巡る 食すもの 食されるもの 境無くなり 然らば人に 神はる そこに在るもの ただ神のみ 光に入らず 神を呼ぶ者は 叫び宣う 「人が神に生る人祖の罪」 「断罪をせよ 破門して果てのどへ返そう」 暗がりの卓に 光あれかし 我らはまさに 今神の中に居る ☆ 主はわれらの羊飼い  私は乏しい事が無い 水の淀みが 映える大河の 寄合水せせらぎに 薄墨は髪 櫛に移って 水の中で文字となる 爪櫛で綴る 言葉の群れ 絹は黒真珠 瞬き集めた 夜空の書 夕顔は星 花開かば空に 射干玉ぬばたまの月 宇宙そらは萌葱 光の五月雨を 星は受ける 我が王は 燃え伝えられ かいなを広げ 胸に抱きしめ 慈しむ 紺碧の草原を 天翔る くるぶしに 寄り添い立ち 招きに応じて 胸に飛びつく 肩へ乗せられ 希望の丘を示すは その容貌かんばせ 主は私だけの御者 私は恐れない 迷う事を 額に印を戴き しかし刻まれぬ 恵まれた羊 しかし贄でなく 我が身は比翼を持つ 日毎啄み 羽根を膨らませ 平和の祈りを 歌う鳩 私の他に 鳩はいない 「天使のような ものになるのです」 神が仰せられた通りになって 嗚呼私の他に 鳩はいない よもや忘れられてはいなかろう 罪人こそ 最もめぐみを受け その歓びに 生きる人 しかし神は 見ておられる その心に 疚しいことが 何もなく 償いを持って 友と語っていた その人へ 打ち明けられなかった 悲しみを その悲しみを拾い上げる神 贖いを繰り返そうとも 報いて下さる 苦しみ苛まれる時 我が友は遠く離れ 決して振り返らない この声枯れるとも 鞭は長く 棒の端は 果てが無い 鞭打つ人が誰か 私は知り得ず うそつきな万物の王へ 呪いを吐いて 彷徨い歩く 魔女を探そうと その苦しみも 今は無い 大地を包む鞭の先には 騎手がいる 地球がいあを貫く杖の先には 牧童がいて 私が顔を上げ 気付くのを待っていようと 其の忍耐は 阿僧祗あそうぎよりも長い 愛のない者には 三阿僧祗劫さんあそうぎこうより長く 愛そのものには 刹那より短く在りて 今は昔 刹那の瞬きに怯えた人も 尽きることなき葡萄酒わいんを呑み 増え続くる パンを千切り 与え合う 地のもの 水のもの 空のもの 私の連れてきた 純朴なる神のしもべに 何時と言わずも 思い出して 分かち合う パンは分ける程に増え その籠十二を超え 籠そのものすら 足りなくなるのであろう 嘗て他人ひとの罪を数える為にあった 私の指 己が罪の多さで隠れ そして赦しに覆われる 赦しを束ねた掌で 私を赦した 掌で 知識の実りんごで淹れた紅茶を注ぐと その唇は 濡れて静か綻び 私の飲みやすいよう 分けて下さる この時間ときを羨む者は 来て共に席に着け 「我が君は 私を愛し 慈しみ 救った」と そう言えるだけの 愛は皆 持っており そう言えるだけの 赦しを皆 知っている 宇宙くうの始まりから宇宙くうの終わりまで 全ての命が語らうこの場に 救いも愛も 平等にある 私が救われる ただ一つのため 我が神は 三度纏う それは肉の衣 彼にとっては痛み 苦しみ 嘆き そして誇りと 栄華でもある 私が一番好きな姿で 求めた姿 愛した姿で 我が神は慰め 抱きしめる 狂おしいほど 膝の上で紅茶を啄み 零れ落ちた 菓子けーき白粉くりーむが 私の嘴に乗る 主は我が身を 抱き上げて 右頬に接吻くちづけてから それを舐め取ると 「接吻くちづけは心豊かにならなければ」と 笑い 私を卓子てーぶるに乗せる それだけが 嗚呼 それだけで 私は無量大数の 人々の憎悪を 心擦りきれる程の 五劫の時 受け続けた 慰めになる もう一度触れて 触れられて 人の営みで 子が母にも 父にするよう 羊が皆 牧者に かぶり寄せるように 私の呪詛は 最早消えて何処にもなく その故人々は手放すのだ 国と力と栄え 限りなく 其は我が神の 我らの神のもの 我が神 我が神 何故私を捨て給う そう祈る者は何処にもいない 彼らは来て そして私は歌い舞おう 共に彼らと歌おう 主は私の羊飼い 私は乏しいことが無く 緑の牧場 憩いの泉に連れてきて 導いて下さったのだ 救いの道へと その羊飼いは最早嘆かない 嘆くもの 悩めるものは もう居らず 約束された大地への 帰依を待って 与えられた歓びの時を生きようと 人々は死に怯えない 死は彼らに負けて 葉を食いしばる 神への愛が 己への恐怖に勝るであろうという 傲慢へ 死は死の意味を無くし 楽園へ降り立つだろう その羊飼いは 死を飼う羊飼い 死といのちは 最早憎み合わず 死といのちの 二つの杯を携え 我らは神なる王に乾杯せよ ☆ めぐみのパンはわれらを満たし   我等は一つに結ばれる 主が整えた食卓に行こう 救いの杯と いのちのパンでなく にわとりが鳴く前に 産んだたまご はちみつで煮込んだ果物 パン種は不揃いで 卓子てーぶるの木はささくれて そんな食卓を 我らは望む 主が拵えた園へ行こう 高く飛び 深く泳ぎ 長く這い 青く繁る どこの果樹を食べても良い園 どこの草花を食べても良い園 火を起こして 湯を沸かせ 刃物で刻んで くぐらせて そんな食卓を 神は望まれる 蛇が誂えた舞台へ行こう 翼はないが 牙はある 叡智は無いが 知恵はある それは珠玉を損なうこと それは善を欠かすもの 堕落し妬み 憎み合え そうするだけの理由を背負え そんな果実りゆうを 人は望む 毒麦で作られたパンを食べよう 終わりの日に くべる麦でなく 愛に溢れた人が 焼いたものを 愛する人の為に 焼かれたものを 種も塩も水も 全てが完璧で 麦は細かく 細微に振り分けられ そんなパンを 信じるべきと 人は望む 赤黒い杯を掲げよう その杯には 血が沈んでいる 汗の実を削り混ぜ込み 女の涙で割っている 世界から取り残された 女が見た受難ぱっしょん世界ひとびとが否定した 男の流した血を 分かち合うために受け取ろう この銀の皿で 分かたぬために受け取ろう その銀の皿で 神の子がそれを 望まれる 神の恵みの 裡に行こう 悪の支配する 国ではなく 罪に惑う人の 住まう故郷 欠けた善が 欠片の善を 探す場所 御愛みめぐみは 代々に至る 先々まで 右の手は遠く果ての 彼方まで 神は宇宙の外を 抱いておられる 愛を信じぬ 所へ行こう 傲慢なりし 烏滸がましく 神を裁く者は 幸いなる者 愛を浴び 愛に支配されるは そのような人 その人に新しく 宇宙てんを産ませよ 愛は存在を 呼び覚まさせ 無から 有を生み出す 全能の御業の域へ 神は 創造の神秘に触れることを 許される 愛に傷ついた 人を訪ねよう 正義と公正と愛と倫理を 相手取ろう 我が主なる神が 心に留める人を どうして奴婢が 捨て置くかと 自分を震わせ 棒を取れ 自分を奮わせ ペンを取れ 神は 内なる御言葉に従う者を 喜ばれる   私が出会った人々と 食事をしよう そなーそなーを交わして 互いの人格ぺるそなを讃えよう 人が神のように愛する為 いらしたあの人を 神が人に遜ってでも 傍にいたかった我らを 共同体えくれしあは 神の愛のため 築かれ 秘跡さくらめんとは 神を感じるため 受け継がれ そして出来た儀礼を 神は受け取られる 私を捨てた人々に パンをぶつけよう 赦すという裁きに 共苦の神と立ち向かおう 私は怒る 私を陵辱した奴を 私は滾らせる 奴らの失脚と破滅の計画を 怒れ 怒れ 怒り狂って 炎を呼べ 唸れ 唸れ うねりねじれて 引きちぎれ 悲しみの嘘を吐く苦しみを 神は知っている 私を乏しめた人を 主に返そう 私が忘れても 主が覚えている 神は赦すであろう 赦さぬ私を 神は待つであろう 赦せる時を 歌え 歌え 今はただ 歌い喜べ 響け 響け 全てを忘れて 天に向かえ 主は我らの羊飼い どの羊も忘れる事が無い ☆ 神よ 貴方の顔の光を  私達の上に照らして下さい 射干玉の 月が衣を うらがへし 我こそ益さめ 竜をも凌ぐ程に 大地を覆い 貴方を求め 貴方を慕い 貴方を探す 揺れる芒が 吹かれる如く 焦がれ酔う 御神酒そーまを湛えた 瓶覗き 我が身はたた 水面二つの狭間にあり あいいろ空が 我が衣手を 抱いだき給う 憐れみの涙 星々よりも 水面の光よりも多く その慈しみを 人は測れない 紅葉葉が 裏表を見せ 散るように 裏も表も 神は美しくされる 虫の喰った跡に飾りを 腐った跡を引き立てる 神はこの身を 隠すことはない 神は我が恥を 隠すことはない 神が我が罪を憐れむが如く 我が恥を愛し 我が嘆きを 受け止める 人々静まり 戌羯羅しゅくらの光も 来ぬ闇に 善の欠けた者あくは笑い 指差し叫び 昨日 神が愛すると 言ったことを がなる 神は何度でも 彼らの言葉を 聞いておられる 聞いて聞いて 聞き抜いて それでも私を愛し 慈しみ この腕に抱くのだと 私を包み 亜麻布でくるみ 揺り動かす 私は母の胸より前 胎にいる時のように微睡む 神の腕は 母の胸の如し その安らぎは 何をも恐れじ 我が額ぬかは きらきらしく 閃く 墨染め夕暮れ 海より出ずる 茜差す日 澄み渡り 白磁の光 海底わたそこの沖の如し 我が眼は 天つ星を 数得よう 栄花咲き開き 宇宙を抱く その木漏れ日は 我が瞳に 我が旋毛に 零れ零れて 夜は昼が如くに 明るい この世のどこにも 空蝉は無く この世のどこにも 夜はなく この世のどこにも 無辺無情の 悟りはあらじ この世のどこにも その尊顔 崇めぬ場はなし 然り 我らの足の裏に 神がおられる 星よりも大地よりも 強固なる聖地 神がある あいいろ大地に 伏して腕を開き 聖地に口付け 神を拝め 履き物を脱いで 大地を抱き 聖なる土地で 熾ゆる柴に平伏せ 主はそこにいまし 我らを照らしたまえり ☆ 私は静かに神を待つ   私の救いは神から来る 日暮れが終わり 夜が来る 未だ来ぬ人々は 隠すために 夜に泣く 哀色大地に 抱かれながら 「明けぬ夜は無い」と 永遠を感じながら それでも縋って 夜に泣く 神に与えられたものが 私を苛む 神に与えられた試練を 呪いながら 賛美に使う魂が 「どうかお側に 最早耐えられぬ」 そう叫び続けて 今日が終わる 神の救いを 信じながら 神の試練をも 信じねばと 悲しみながら 夕焼けは終わり 哀色の 空が来る ふと思う 神は私が お嫌いでは なかろうか 神は私を 罰しては いなかろうか ならば私は この苦しみを呑み 身を削り 裂いて叫べば 神は 振り向いて 下さるだろう 涙で報いて 下さるだろう 嗚呼 なんと神は 残酷であろうか ご自分を お慕いになる民を 試し続けるとは 私は嘆いて 神を待つ 私の試練は 神から来る 畢生ひっせい 試練を耐え抜いた 終生 神の厳しさを 嘆き通した 今や私は 救いと一つ この世に救いは 我一つ 私は主に伏して 泣き叫んだ 「百歳ももとせの時を 貴方を呼び続けた」 しかし主は 涙を流して 私を抱く 呼びかければ 貴方は答える その時私は 理解した 神が私を 愛さなかったのでは なかった 人の世が私を 愛さなかったのである 神は私を 待っておられる それは嘆く姿では泣く 惨憺たる人の世に 受け入れられる姿 私を包む世界が 優しく代わり 試練を与えず 神が私を 愛すが如く 人々が私を 愛する日々を待っておられた 私は僅かに 思いを馳せる 十万億土の彼方に残した 憂き世に思い巡らす 神は私を裏切ったことがあるか否や 否や 否や 神は裏切ったことはなかった 神が愛する 諸国すべての民が 私を苛む 神を崇める 教会えくれしあが 私を裏切る そうとも神は 私の傍に居た 私のこころは 神を求めたのだから ならば神と一つになった今 恐るるに足らず 私は信仰と一つ 私は神の裡にいる 今こそ私は 聖書の知恵を 理解した 約束された 死後の救いを 私は確かに受けた 神 我が灯火 我が漁火 私が選んだ 私の主 今こそ私は 貴方を賛美しよう 貴方は私と受けた 多くの苦しみを受けた 正しく貴方こそが 共苦の救世主めしあ 潰えよ 「神の試練」という伝統 目覚めよ 「共に苦しむ神」が 裡にいる 桉樹ゆーかりが大地を覆うように 神は私を くるまれた 貴方の愛を もしもっと早くに 知っていたら 「私は神に捨てられた」という 絶望も無かったであろう 故に滅びよ 「神の試練」という 冒涜は 絶えよ 「祈っている」という 逃避は 試練という その言葉をこそ 神は悲しむ 私は静かに神を待つ 私の救いは 神から来るのだ 私はもう それを知っているから ☆ 心 静かに私は行こう   神よ 貴方の平和の裡に 藍色夜空に降れる 沢山の微笑みに 私は 微睡まずには いられない 魂は 永遠の安らぎの 中にあり 最早何を 疑うこともない 夜の帳が 落ちるが如く 嘗て神殿に 垂れ下がっていた幕 星に境は無く 肌の色に境も無く しかしてその心に 境がある 貴方の姿に惑わされ 太陽と大地と海とを 創った方を忘れ 「たった一人の 神を巡って 血を流せ さすれば神は 魂を覚える」と 思われて 嗚呼 共に苦しむ神よ 我が贖い主よ 貴方の嘆きは 一体如何ほど 苦しむために 生まれ落ちた御子みこよ 貴方の苦しみを 忘れた者は幸いなる者 彼等は断罪すべしと 我が罪を知っているから 貴方のご計画に携わった 誰もが貴方の お役に立ちたかった しかし命は捨てられても 恐怖を捨てる事は 背教者と 呼ばれる勇気は 無かった彼等に 神を信じ 蔑まれる道を 選ばなかった彼等に 神を愛し  冒涜される信仰を 持てなかった彼等のために 私は祈りましょう 全ての罪人の頭は 使徒ぱうろではなく 私である 全ての民の 憎悪を受くべきは 私である 嗚呼神よ 感謝します 私は誰にもまして 罪深い 故 私が救われるのならば 誰もが救われ 私が救われなくても 誰もが救われ その確信の根拠に 私の罪在れ 我が罪は 我が榮光を頌えよ 我が屍は 血と水をを 湛よ 我が学びは 傲慢の罪を讃えよ 我が行いは 人の世の業を 称えよ 最早王国は 開かれた 擬人も罪人も 等しくなった 神の前に 平等なる 者達は 赦す過去を忘れ 一つになった 心静かに 私は微睡み 脈打つ所に憩う そこは貴方の腕にあり 時空の終わりと始まりは閉じ 私の目は全て 見届ける 現在 過去 未来 心静かに 私は憩う この世も ここではない世も 人の思い当たる その全ての時空を 神は愛される その全ての時空の 罪人を 私が招こう イスラエルせかいよ 神を誉め シオンの山ふるさとよ 神を想え コラジンの町だらくのとしよ 神を思い出せ カナンの地らくそくされたらくえんよ 今こそ来たりて 光を示せ 心静かに 私は呼ぶ 神に見捨てられた人々を 心静かに 私は呼ぶ 神を見放した人々を 心静かに 私は呼ぶ 神の救いから降りた人を 心激しく 私は叫ぶ 神の救いに絶望した人を 神は要る そしてる 我が主人がそうだ 神は泣く 声高く泣く 我が主人が泣いた 神は綻ぶ その隙間から 全ての命を拾うから 神は嘆く 母親が乳を吸わぬ子を 危ぶむなら 慈愛を取りなそう 絶えることのない 営みに 繁栄を取りなそう 絶えることのない 愛憎に 歓喜を取りなそう 絶えることのない 終焉に そして神は言うであろう 「全て良し」 世界を創った 時のように 言うでだろう 乙女が身ごもり 応えたが如く 言うだろう 御子が苦しみ 捧げられたが如く 言うだろう 終末おわりが来て 驚く人々を愛すため 言うだろう 嗚呼 もう来たのか 輝けるせれね まだこの嘴は 賛美を囀れる が しかして 眠りひゅぷのすの息吹が 我らを包むなら 床に伏せ おねいろすが異なる国の 楽園へ連れるのを待って そしてその国を称えよ 遙かな海山隔て 我らを憩わせる 霊なるもの もるふぇうす いけろす そして供物ふぁんたそすよ 異人の我らを招きたまえり 御使い達よ 嗚呼 眠らねば 神の設えた 楽園の使者が 客人を持て成す準備を整えた 御使い達が 我らが共に 食卓を囲むのを 待っているから 眠れ 眠れ まなこを閉じ 眠れ 眠れ 死者ではなく 生者のように 眠れ 眠れ 明日を煩う 事はない 眠れ 眠れ 万物は皆 招かれて久しい 心静かに 私は異教と 呼ばれた地に行こう その地もまた 我が主が創った 王国である ☆ 従者の祈り 其は虚慢に非ず 神より賜りし巨万の富。 人たりながら 人の世に生き難いい者 神の子でありながら 兄弟に拒絶された者 また 神の慈しみを奪われた者 その者なり。 我が神よ 貴方の子は永き孤独と沈黙の上に 貴方を賛美する歓びを得た。 その賛美を 兄弟達は喜ばないことも またこの賛美を 妬む兄弟達がいることも 貴方の子が知るように 計られた。 その故に主よ この王国オラティオ-ニス・エニ・祈りレギニューマを共に唱えた 名も知らぬ我が友を祝福し給え。 その才覚に限りない祝福を。 そして それを受け入れる者達に歓びを。 私は貴方の授けたこの恩寵めぐみで 貴方を讃えよう。 万群の神よ 神話の王よ 神々の神よ。 貴方が良しとされた全ての神々を。 私は歌おう 例え私の信仰が疑われても。 貴方の創った神話の美しさを誉めよう。 貴方の創った神々の優しさを誉めよう。 貴方の創った諸仏の悟りに身を浸そう。 新しき契約を使わし給えり 我が神よ、 今こそ旧きかちを捨て 新しいぷしゅけを受けよう。 全ての垣根を越えて吹く息吹ぷしゅけに 詩を乗せよう。 もし御心でないならば 我が筆を取り折られよ。 私はそれに従い。 貴方が与えられる新しい筆を纏う支度をしよう。 即ち 何人たりとも 我が賛美を侮辱すること能わず。 我は汝なりきトゥー・フィー 汝は我にならむエゴ・エリス。 然るにこの祈りは 我と読者のものなりや。


エゴ・エリスⅠ ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 8
P V 数 : 1816.5
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投票数   : 0
ポイント数 : 0

作成日時 2020-01-03
コメント日時 2020-01-30
#テキスト
項目全期間(2024/11/21現在)投稿後10日間
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2024/11/21 23時02分14秒現在
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    作品に書かれた推薦文

エゴ・エリスⅠ コメントセクション

コメント数(8)
ほば
(2020-01-29)

とにかく長い 笑。一万字を超える大作である。僕自身は書籍で読ませて頂いたので長さをそれほど感じなかったですが、二分割しても良かったかもしれないですね。 信仰というものを普段、現代日本に暮らす僕らはどれぐらい考えたことがあるだろうか。僕個人はミサなどに触れる機会や趣味で聖書に眼を通したぐらいで、強い信念、文中にあるような篤信と言えるようなものはない。ただ誰かの祈る姿をみるとき胸打たれるものがあり、ふと気づくとそれに倣っていた経験がある。祈りというのは詩の本質的なものだと感じることがしばしばある。 今作の文語や口語、古語、様々な言葉の交錯は読み手に親切とは言えないかもしれないが、しかし、それをおして読んでもらいたくなる作品だ。それから個人的にはこれは読み上げるのがよい作品であると思う。随所で韻を踏んでいることや下記に抜粋する箇所をみればわかりやすいが七五調のリズムは耳に良く心地よい。 以下抜粋開始 パンを焼き 乳を搾り 朝餉の恩寵めぐみに祈りを奉ぐと 歌はどこからか 伝わり 時の流れる川を見ようと 御使いは 楽士を伴い 門を下くだりて 橋を渡ろう 御笠を放り 水面に触れり 日輪 天から 動かず さりとて光は 強くもなく 朝霧の晴れるを 照らすばかり 霧に触れんと 暖かく その帯白く 掻き乱す 雪解け水は 巌いわおを削り 潤すものは 喉に非ず 霊の隙間に 清水染み入る 以上抜粋終わり 内容としては読み手を選ぶのかもしれないが、 抜粋開始 怒りを捨てず 憎しみを捨てず 人が人で在る限り犯しうる罪の衣きぬを 脱がぬと決めたこの道を 祝福し給えり我が神よ。 抜粋終わり 人が人として生きるというのはこのようなことだと思う。この詩のなかには人の普遍的な生きる、ことへの思いがあると思う。

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ふじりゅう
作品へ
(2020-01-29)

侮辱すること能わず などと何度か主張されており、作中の主人公の発言であれば面白く、筆者自身の主張であればキツいです。それが明示的でない事は問題ではないだろうか。 また、さすがに文量が多すぎる割には抑揚が無さすぎて、読み込もう、という意志を打ち壊させてしまっていると考えられます。もうちょい削れるところは削り、主張したいところを書き込むなど推敲の余地があるのではないでしょうか。

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ほば
(2020-01-29)

ふじりゅうさん 侮辱すること能わず、について。 筆者の主張だとキツク、詩の主体が述べると面白いというのが解らなかったのですがどういう意味なんだろ。良かったら教えて頂けますか。

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ふじりゅう
ほばさんへ
(2020-01-29)

帆場さん、ご質問にお答え、し切れるかはわかりませんが申し上げます。 「侮辱」に値しない、侮辱すること能わない、といった詩文からは、可能性としてふたつの主張が見えると考えられます。 ひとつは「この詩に侮辱とはとんでもない行為である」という主張、ふたつめは「侮辱するにも値しないような文章だ」という主張です。 本作は主人公が述べたものなのか、或いは筆者自身が述べている文なのかがいまひとつよくわからないことを前提として、両者の可能性を考えたうえでその是非を考察します。 まず「主人公が発言したものなのだ」」という場合。これは思想が全般的に閉鎖的であり、自己の思考のみを主張し他を排斥しようとする心理が読み取れ、「閉鎖的な心理」を見事に表せていると評価できます。 他方、筆者自身がこれを述べているとなると、どちらの可能性を採ってもありていにいえば「侮辱すんなよ」とわざわざ作中で述べているということになり、あくまで一介の作品としてそのようなことを記述するのは如何なものか、といえるのではないだろうかと考えます。

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ぱうら@ PAULA0125
(2020-01-29)

帆場さま お読み下さりありがとうございます! 本を買ってくださったのですね! ありがとうございます。 これはリズムは答唱詩篇を意識しているので、朗読に適したものです。ただ言葉が難しいのは、冒頭にあるように「王国」について、エキュメニズムを自分なりに解釈しておりますので、色んな神話や哲学の言葉が使われ、またキリスト教における「神理解」として、時間の超越を表すため、古い読み方、漢語的・雅語的表現も用いられています。耳で聞いても目で読んでも別の楽しみがあるように心がけました。伝わって嬉しいです!

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ぱうら@ PAULA0125
(2020-01-29)

ふじりゅうさま お読み下さりありがとうございます! 補足になるか分かりませんが…。 1度目の「侮辱に値しない」は、侮辱する価値もない 2度目の「我が賛美を侮辱すること能わず」は、後のラテン語が導くとおり、「貴方(第三者)も私(主人公)も、これを貶せるほど偉くない。なぜならこれを書いたのは貴方であり私であるから」の意味になります。 本来の「トゥ・フィ・エゴ・エリス」は、「人は誰しも死ぬ」という意味の諺ですが、ここでは字義通り「私は貴方のようになり、貴方は私のようになる」で止まっています。 それで、ええと、これは私の取材不足なのですが、詩に主人公というのはどういうことでしょうか? 冊子版ですと、確かにフォントを3種類使ってるので、明確に「3人視点」ではあります。ですが、そのどれが主人公かと言うと、ちょっと分からないであります。このシリーズは8月(9月)の新刊にする予定なので、是非ご指導ください。

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5or6.(ゴロ)
(2020-01-30)

韻律をアピールするなら音源をアップした方が良いですね。

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ぱうら@ PAULA0125
(2020-01-30)

ゴロちゃん。さま お読み下さりありがとうございます。 一応、ツイキャスで答唱詩篇アレンジバージョンは企画してますが…。 ビーレビにも朗読枠みたいなのがあるのですか?

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