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続・月と夜
今夜はとっても 気持ちがいいね と夜が星たちに話しかける あの憎たらしい満月が うすい三日月になってから 僕たちがいっそう きれいに見えるね と星たちが夜に 相づちを打つ ちょっと前は 右向きのソファのようだったけど 今は下向きのベッドのようだね と風が会話に 入り込む とっても気持ちよさそうで 僕はあの上で眠りたい と雲も会話に 入り込む それじゃあ 風さんが雲さんを吹きつけて ベッドにのせてあげたら と夜が風に 話しかける OK! わかったよ おやすいご用さ と風が雲を やさしく吹きつける しょんぼりして 口もきかなかった月が ようやく 雲さん 寝心地はどうだい と雲に話しかけると 雲はもうスヤスヤと夢のなか いつまでもつづく 月と夜と雲 そして風と星たちの会話を いつものように 公園のベンチで 眺めていた少年が なんだか 僕も眠たくなったよ とみんなに微笑むと 月が少年に もう遅いから はやくお帰り と家路をうっすらと照らす 月と夜と雲 そして風と星たちに見守られ 少年はゆっくりと 夜空を見あげながら 歩きはじめる 誰もいなくなってしまった公園は しんしんとして 木枯らしの音だけが 通りすぎてゆく
続・月と夜 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1285.6
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 10
作成日時 2019-12-19
コメント日時 2019-12-20
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 3 | 3 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 2 | 2 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 2 | 2 |
音韻 | 2 | 2 |
構成 | 1 | 1 |
総合ポイント | 10 | 10 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0.7 | 1 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0.7 | 1 |
音韻 | 0.7 | 1 |
構成 | 0.3 | 0 |
総合 | 3.3 | 3 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
あなたの感性が素晴らしいと感じました。触れないものに触れているような、優しい詩に惚れ惚れしました。
0語彙に難しいものはなく、行数は多いものの文字数は少ない。一見技巧的に凝っていないように思われるけれども、実際はその逆で、繊細な感性に裏打ちされた一筋の直線的でシンプルなストーリーが、全く端整に、リズミカルに書かれています。読んで、心が洗われるような感じがしました。
0Jack様 お読み下さりありがとうございます。 楽しんでいただけたようで、うれしいです。 南雲 安晴様 お読み下さりありがとうございます。 過分なコメントをいただき、ありがとうございます。老若男女を問わ ず楽しむことができるメルヘンとして創りました。
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