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雷に打たれた戦士
あの、あの夜、轟を伴った水の中、明日を探しに僕は外へ出た。 冷たき、銀糸。 僕の心よ凍えるな 暫時、雨宿り。 大樹よ僕を救い給え 今、いづこの樹。 服が濡れて消ゆ体温 足跡、いくらか。 空が蒼白に染められる 蒼白い極光が空を駆け巡る 僕は、振り返る。 樹は焼けその地に落つ 僕は、繰り返す。 きっとまた来る あの、あの少年は、今となっては老いぼれだ。あと一瞬き。 そして、そこには、花園が広がっている。どこを見ても満開の花。 そして、それは、探していたものだ。息を切らしながら探し求めたもの。 もちろん、樹は、無い。あの樹は、あの救世主は… 神の銃で撃たれたのだ。
雷に打たれた戦士 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1357.1
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 3
作成日時 2019-12-17
コメント日時 2019-12-20
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 1 | 1 |
技巧 | 1 | 1 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 3 | 3 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 1 | 1 |
技巧 | 1 | 1 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 3 | 3 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
神の銃という表現が面白いと思いました。神が銃を持つだろうか? 人を裁くような神と言われると、なんとなく僕は白ひげのおじいさんで、怒った顔で、裸にちょっと布をまとったみたいな格好で、胸の高さまであるような長い杖を振りかざしている、そんな風なのをイメージします。雷の描写に代表されるように、神は自然と密接です。これは銃の人工的なイメージと合いません。銃は、誰でもが訓練された弓兵のように戦果を挙げられるよう開発された道具なわけで、神様なら銃なんて使わなくても指先一つですべてを意のままにできるはずです。 銃を手にする神とは、本当は銃の力によって神の座にのさばっている弱者なのかもしれません。最後の一行で詩の印象が大きく変わりました。
0>いすきさん コメントありがとうごさいます。 僕自身、なんと言うか…神に命令されて射殺した(誰かの命令で射殺した)という意味で使おうと思ったんです。いつか見た古文で雷を神と表すものがあったので使ったので、これは使わない手はない、ということで。 しかし…なるほど、そう考えるとかなり事情が違ってきて、面白い…!少し、というかかなり強欲だけど、とても弱々しい神様が僕の頭に浮かびました。
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