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根っこから
根っこから草を引き抜くと 常套が笑いながら飛び出る ケタケタと阿呆みたいに とってもうるさいから スコップでペタペタ叩く 拗ねた様子の常套が 俺のなかの常套を嘲笑う 叩け 叩け そうやって 誰もいない森のなかへ入って行け そこで熊に出会って ペタと ひとふり おまえは傷つき あるいはお仕舞いだ 不気味なことを抜かすから 穴にそいつを埋めた朝 昼頃に 冷麦を啜りながら思う 夏だ
根っこから ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 841.7
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ポイント数 : 0
作成日時 2017-07-02
コメント日時 2017-07-03
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
常套句、使い古された言葉、新鮮味の薄れた言い回し・・・常識とか社会通念とも、少し違う。音としては「上等」にも通じる。喧嘩上等、というような(笑) 草を根っこから抜く。その穴から出て来る、という発想にびっくりしました。 〈誰もいない森〉それは、未知の言葉の森、でもあるのでしょうか。熊は(ユーモラスな言い方ですが)無意識の闇から立ち上がる、自分自身の影でもあるように思います。 新しい言葉、新しい言い回しを掘り起こそうとして・・・いい加減くたびれた、その疲れたあとに、いったん、全部を埋め込んで、きっぱり、サッパリと冷麦をすする。夏だ、という最後の一言が、ごちゃごちゃとよどんだ心や思いをいったん追いやって、さて、と立ち上がるような爽快感を生んでいると思います。
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