根っこから - B-REVIEW
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ことば

ことばという幻想

純粋な疑問が織りなす美しさ。答えを探す途中に見た景色。

花骸

大人用おむつの中で

すごい

これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。



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根っこから    

根っこから草を引き抜くと 常套が笑いながら飛び出る ケタケタと阿呆みたいに とってもうるさいから スコップでペタペタ叩く 拗ねた様子の常套が 俺のなかの常套を嘲笑う 叩け 叩け そうやって 誰もいない森のなかへ入って行け そこで熊に出会って ペタと ひとふり おまえは傷つき あるいはお仕舞いだ 不気味なことを抜かすから 穴にそいつを埋めた朝 昼頃に 冷麦を啜りながら思う 夏だ


根っこから ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 1
P V 数 : 896.6
お気に入り数: 0
投票数   : 0
ポイント数 : 0

作成日時 2017-07-02
コメント日時 2017-07-03
項目全期間(2025/04/16現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
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エンタメ00
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閲覧指数:896.6
2025/04/16 13時49分23秒現在
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    作品に書かれた推薦文

根っこから コメントセクション

コメント数(1)
まりも
(2017-07-03)

常套句、使い古された言葉、新鮮味の薄れた言い回し・・・常識とか社会通念とも、少し違う。音としては「上等」にも通じる。喧嘩上等、というような(笑) 草を根っこから抜く。その穴から出て来る、という発想にびっくりしました。 〈誰もいない森〉それは、未知の言葉の森、でもあるのでしょうか。熊は(ユーモラスな言い方ですが)無意識の闇から立ち上がる、自分自身の影でもあるように思います。 新しい言葉、新しい言い回しを掘り起こそうとして・・・いい加減くたびれた、その疲れたあとに、いったん、全部を埋め込んで、きっぱり、サッパリと冷麦をすする。夏だ、という最後の一言が、ごちゃごちゃとよどんだ心や思いをいったん追いやって、さて、と立ち上がるような爽快感を生んでいると思います。

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