なるようになる - B-REVIEW
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PICK UP - REVIEW

ことば

ことばという幻想

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花骸

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なるようになる    

呑んだ酒も話も側溝へ、 夜だってここを流れて海を越えるのだ 地図アプリよりも目につく赤ゲージ ここは行ったこともないが外国のよう なるようになるし ならないようにならないのだ 財布にしまった一セント硬貨も 空に放ってしまえば路傍の石、 未読のメッセージの通知を切っても 冬に白んだ息は隠せない なるようになるし ならないようにならないのだ ますます空気は鋭さを増し 熱いとさえ感じるのは心か体か 青空は重たいほどに澄み渡り どこに行けば良かったのか なるようになるし ならないようにならないのだ この身一つで消えてしまおうか そのままそよ風になって 知らない言葉を聞いて 知らない形容の風になりたかった なるようになったし ならないようにならなかった やがて影が伸びて陽が沈むように どこにも行かなかったから、 このままでは凍えてしまうけれど どうやって帰ればいいのかは なるようになるだろうし ならないようにならないだろう


なるようになる ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 6
P V 数 : 1939.0
お気に入り数: 1
投票数   : 0
ポイント数 : 19

作成日時 2019-12-08
コメント日時 2019-12-16
#テキスト
項目全期間(2025/04/10現在)投稿後10日間
叙情性11
前衛性00
可読性22
エンタメ11
技巧66
音韻55
構成44
総合ポイント1919
 平均値  中央値 
叙情性0.50.5
前衛性00
可読性11
 エンタメ0.50.5
技巧33
音韻2.52.5
構成22
総合9.59.5
閲覧指数:1939.0
2025/04/10 05時07分28秒現在
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    作品に書かれた推薦文

なるようになる コメントセクション

コメント数(6)
中島蛾々
中島蛾々
(2019-12-09)

拙い感想になりますが。好きな詩です。 ならないようにならない、諦めるにはちょうど良い言葉ですね。地図アプリや未読のメッセージが現実を突きつけて、消えてしまおうとか、風になりたいとか、逃げ出そうとしている。シンプルな構造で惹かれました。 最後が断定の形でないことや、一セント硬貨にラッキーペニーという話があることから、何か変化を期待させますね。

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新染因循
(2019-12-11)

>中島蛾々 さん コメントありがとうございます。ならないようにならない、わたしは良く口遊むのですがどうも使わないようで。確かに文法としてはおかしいのかもしれません。 一セント硬貨に関しましては、変化を持たせるというよりは、自分にとって路傍の石とはなってしまっても誰かにとってはラッキーペニー、とかまあそんなことも考えてました。

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ほば
(2019-12-12)

いいリズムだ。律動を感じました。それは息遣いであるし、いつか話した貌にも関係していると思う。なるようになるのはなるようにならないことだ、とてもとても酒を呑み歌いたい気分になります。ひでぇ、コメントかもしれないが生きてる、と思える言葉が綴られている。

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ふじりゅう
(2019-12-13)

一セント硬貨やリフレインなど「書ける人」であることをひしひしと感じさせてくれる作品です。特にリフレインは難しい技術だと思っているのですが、徐々に文章を変化させて飽きさせない工夫をしているのと、文章に自然にマッチしていてねじ込んだ感触が全くしない点も魅力的に感じます。 主人公のナーバスな感情が中心とお見受けするのですが、作品の中でそれが閉じこもってしまっている印象です。 >この身一つで消えてしまおうか といった興味深い詩句があるので、それがどんなセンスで語られるに至ったのか想像させてくれるセンテンスがあると味のある文章となる気がします。

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新染因循
(2019-12-16)

>帆場 蔵人 さん コメントありがとうございます。 普段から使ってるフレーズを使ったのが良かったのでしょうね。まさに酒を飲んでる時とか、路地を歩いてる時とかです。

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新染因循
(2019-12-16)

>ふじりゅう さん 過大な評価とコメントをありがとうございます。 >この身一つで変えてしまおうか >そのまま〜 >〜ったし/かった というところで過去と現在の重なりがあったんですが、当然それに適した表現になっていないし、それがどのように広がってきたのかを開示していなかったのはわたしの怠慢であるなと反省しております。

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