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煙草と珈琲
おもむろに取り出した煙草 煙たがられる存在だろうと 密閉空間を覆う靄のように 私の居場所を亡くしていく 波紋が広がっていった珈琲 顔すら醜く歪ませていって 堕ちて戻らぬ奈落のように 私の喉を苦味が抉っていく 還ってこないと分かっているのに 待ち続けるのは愚かと知りながら 今日も入っていった喫茶店 扉からの空気が遮っていく 私を独りにしてくれないか 貴女に会わす笑顔も忘れた 立ち会えなかった死に際に 煙草と珈琲を置いて去った 喪うものは全て喪ったから 角砂糖が溶けるのを待とう
煙草と珈琲 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1564.0
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 2
作成日時 2019-11-27
コメント日時 2019-11-30
項目 | 全期間(2024/11/23現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 1 | 1 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 2 | 2 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 1 | 1 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 2 | 2 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
>今日も入っていった喫茶店 >扉からの空気が遮っていく >私を独りにしてくれないか 詩的かどうとか分かんないけど こんなんは俺的に好み。 そう言う意味で書いたか分からんけど 喫茶店に入るのに一人にしてくれ、ってのは分かる分かる。 ごめんなさいね。 亡くなった人のことを書いてるだろうに軽口で。 >堕ちて戻らぬ奈落のように >私の喉を苦味が抉っていく この辺りの表現の仕方も好き。 最後の連、去った、と、待とう、の言葉の関係をもっと詩的にも表現できた気もするが、 ところどころ好み。
0舜舜さん お読み頂きましてありがとうございます。 喫茶店のは外部からの遮断ですね。それだけ心が狭くなっているのだと思って頂ければ。 表現を褒めて頂き、嬉しく思います。 そうですね。去ったや待とうの部分は朧気な感じが致します。 詩ですので、どんな内容のものであれ、思ったことを述べて良いと思います。誹謗と指摘は違いますから。
012字で揃え、真ん中だけ7+8の15字で、敢えて4行にしなかったシンメトリーの作り。賛否あるかもしれませんが私は魅せる作りだと思いました。 亡くす、喪う、は縁語みたいなものだと思いますので、それなら「死に際」は書きすぎかも知れません。ズバリですからね。ただこれを書かないと全体的にそれと伝わらずホワンとしてしまうので、成否は難しいところだと思います(結局何も言ってないも同然ですみません…)
0追河さん お読み頂きましてありがとうございます。 文字数を揃える綴り方が染み付いているので、真ん中に一呼吸(区切り)を持たせた感じですね。 賛否に関しては致し方ないかなと思っています。 「死に際」がなくとも勘づくと思いますが、意味を強めるための言葉ですね。隠喩で表現しても良かったと思います。ご指摘ありがとうございます。 思ったことと前述していますので、謝る必要はないですよ。
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